第3話 ページ3
A「あぁ！？」
思い切り声を張り上げる私に、
ビクリと肩を揺らす銀髪のガキンチョとテンゾウ。
こ、こいつは――。
テンゾウ「A、この子って......」
A「はたけ、カカシ......」
カカシ「は？なんで俺の名前を......」
互いにキョトンとする3人。
いや、待て。
待て待て待て。
おかしい、おかしいぞ！
これが本物のカカシなら、
なぜ子ども！？
だが、
この幼い銀髪の子ども。
カカシの家にある写真で見たカカシの幼少期と、
まったく同じだ。
カカシ「お前ら、何者だ」
しかし、
片目を額当てで隠していないとなれば、
オビトさんはまだこの世にいることを意味している。
だが、
この生意気な態度が目立つということは、
少なくとも父親のサクモさんは、
もう――。
そして私たちは、
過去の世界にタイムスリップしてしまったと。
そう考えて、
間違いないようだ。
A「テンゾウ」
テンゾウ「あぁ。君は、はたけカカシくんで合ってるね？」
カカシ「だから、お前たちはなぜ俺の名前を知っている！俺はお前たちなんか知らないぞ！」
――あーあー、
そういえば幼少期のカカシは
口調も根本的なところは
変わっていないようだが、
やはりいつものぼんやりとしたものではない。
テンゾウ「どうする？A」
A「言っちゃっていいのかねぇ」
テンゾウ「あ、ちょっと待ってね」
怪訝な表情を浮かべて
こちらを睨み上げるカカシに一言告げ、
私とテンゾウは後ろを向き、
顔を寄せて話し合う体勢に入った。
テンゾウ「これは、過去に来たって考えて間違いないみたいだね」
A「だな。あの子は完全に幼少期のカカシだ。じゃあ、ここは？」
テンゾウ「......」
A「......」
顔を上げ、
目の前に広がる何百メートルもの高さの建物を
一通り見渡す。
こんなにもおしゃれな街は、
正直見たことがない。
A「カカシ、ここはもしやの楼蘭か？」
カカシ「は？だから何？」
この手の返事は、
昔のサスケを思い出す故に
殺意に駆られるのだが。
思わず持っていた短刀の先端を地面に突き付け、
沸々と溢れ出す苛立ちと殺気を自力で抑える。
テンゾウ「A......」
アハハ、と苦笑するテンゾウを尻目に、
私はもう一度遺跡になる前の楼蘭を見上げる。
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NASHI(プロフ) - 星猫さん» 星猫さん、コメントありがとうございます！最高の褒め言葉です！ (2021年9月21日 0時) (
レス) id: 6c37ac4e06 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - タブレットで操作しています!はじめまして!とっても素晴らしいです!高評価しました! (2021年9月10日 9時) (レス) id: 8c51e3f139 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NASHI | 作成日時：2018年1月13日 11時
