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河村さんは、優しい空気を纏っている。
しかし、同時に不思議でどこか近寄り難い雰囲気も持ち合わせているのだ。



「Aさんが、私に外の世界のことを教えてください。」

「私なんかでよろしいのでしょうか、?」

「Aさんから教わりたいのです。私はこの数十分で随分と貴方に惹かれてしまったようです。」

「っ...私も、です、」

「ふふ、良かった。」


そう言って河村さんは、私の頭を優しく撫でる。


「あ、雨っ、雨が止みましたね」



恥ずかしくて堪らなくて、河村さんの意識を他にずらそうとなんとか話を逸らす。


「そうですね。もう帰ってしまうのですか?」

「またいつ雨が降り出すか分かりませんし、今日はもう帰った方がよさそうですね...」

「そうですか、」



少し寂しそうに見える河村さんから目が離せなくなってしまう


「どうか、されましたか?」

「この神社には何故か人が寄り付かないのです。貴方が帰ってしまったら、」

「だ、大丈夫ですっ、また、来ます...っ」

「本当ですか?待っていてもいいのですか?」

「はい!約束です。待っていてください!」


そう言うと、河村さんは愛おしそうに私の頬に片手這わせ、耳元を触る。


くすぐったくて、でも、心地いい。
しかし、その手が余りにも体温を感じさせず、ひんやりとしていたので思わず身を攀じってしまう


「ふふ、待っていますね、いつでも、来てくださいね」


ああ、河村さんが嬉しそう、勇気を出して神社に入ってよかった、次はいつ会いに行こう、そんなことを考えながら一人帰り道を歩いた。



夜、誰もいない神社。
左側の石台には、先程まではいなかったはずの
狐の石像が、薄らと笑みを浮かべながら座っていた。

週末には ___ mzkm→←. 2



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氷牙 - りのさん» お願いしまーす。 (2019年9月22日 23時) (レス) id: 990e5cc797 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - 氷牙さん» コメントとリクエスト、ありがとうございます!できる限り期待に答えられるように頑張ります〜! (2019年9月18日 2時) (レス) id: 7d5ae6a272 (このIDを非表示/違反報告)
氷牙 - りのさん» 山本さんと夢主が付き合ってる設定でお話を書いて欲しいです。 あと、すがいさんとの喧嘩をお願いします。 (2019年9月17日 6時) (レス) id: 990e5cc797 (このIDを非表示/違反報告)
すぺる(プロフ) - りのさん» めちゃ好きです…ありがとうございます…! (2019年8月17日 19時) (レス) id: bc24737c16 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - 月乃さん» コメント、リクエストありがとうございます!!こうちゃんのお話書いてみたのですがいかがでしょうか、、!お気に召さない点がございましたら、なんなりとお申し付けください!!! (2019年8月16日 2時) (レス) id: 7d5ae6a272 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りの | 作成日時:2019年6月30日 0時

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