甘い口溶けの ___ kwkm ページ15
request
( your side )
「A、もうちょい、こっち」
「え?」
「だから、もっとこっちにおいで」
そう言って、自分のすぐ横を軽く叩く彼の姿を見て、これはだいぶきてるな、と思った。
今日はクイズノックのメンバーでご飯を食べに居酒屋へ入った。
川上さんの彼女である私は、須貝さんとこうちゃんと会話をしつつ、川上さんの様子をチラチラと伺っていた。
しかし、須貝さん達との会話が盛り上がり、1時間ほど経っていたようだ。
「Aちゃん、もっと呑みなよ〜」
「あ、あの、」
「須貝さん、Aはお酒苦手なので」
「あ〜そうだったそうだった!すまん!」
さっきまで少し離れたところにいたと思ったら、
須貝さんの声を聞いてすぐ隣にやって来てくれて、
「もっとしっかり断れるようにならんと」
と、すぐに断れなかった私を窘めてくれた。
しかし彼は彼でかなり酔っ払っていたようで、
「Aは可愛いんやから、」
なんて、いつもなら絶対言わない台詞をボソボソと呟いていた。
そして、現在に至る。
「川上さん、こんなくっつくなんて、珍しいですね、」
「たまにはええやん」
「いや、でも、皆さんいますし、、」
「見られるのが恥ずかしいんやったら、このあと家きて2人で呑む?」
「え、大丈夫、ですけど」
「ちょ、皆さんすみません、俺とA先出ます」
「おーおー!送り狼になるなよ!」
伊沢さんがおちょくると、
「俺、Aの彼氏なのに送り狼もなにも無くないですか」
そう笑って私の手を取り、店を出る。
そんなふうに堂々と''彼氏''なんて普段は言わないから、恥ずかしくて下を向きながら川上さんについていくしかなかった。
230人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
氷牙 - りのさん» お願いしまーす。 (2019年9月22日 23時) (レス) id: 990e5cc797 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - 氷牙さん» コメントとリクエスト、ありがとうございます!できる限り期待に答えられるように頑張ります〜! (2019年9月18日 2時) (レス) id: 7d5ae6a272 (このIDを非表示/違反報告)
氷牙 - りのさん» 山本さんと夢主が付き合ってる設定でお話を書いて欲しいです。 あと、すがいさんとの喧嘩をお願いします。 (2019年9月17日 6時) (レス) id: 990e5cc797 (このIDを非表示/違反報告)
すぺる(プロフ) - りのさん» めちゃ好きです…ありがとうございます…! (2019年8月17日 19時) (レス) id: bc24737c16 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - 月乃さん» コメント、リクエストありがとうございます!!こうちゃんのお話書いてみたのですがいかがでしょうか、、!お気に召さない点がございましたら、なんなりとお申し付けください!!! (2019年8月16日 2時) (レス) id: 7d5ae6a272 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りの | 作成日時:2019年6月30日 0時