人生二回戦目は求めてない。2【名探偵コナン】

98話 ページ49

工藤君と何とか阻止し
その後黒羽君は用事を思い出したと帰って行った

｢ねぇ工藤君｣

｢ん？｣

｢君、顔広いね。｣

｢Aさんに言われたくねぇよ。｣

そう言って2人で
なんともいえない微妙な顔をした

そして嵐が過ぎ去ったことで
脱力しお腹が空腹を訴え始めた

｢工藤君、今日の予定は？｣

｢特にねぇけど｣

｢着替えてくるからデートしよ｣

｢はぁ！？｣

自分の服装は外出に向いてない為
1度自室に飛び
着替えてから再度戻ってきた

｢お腹空いた、工藤君何食べたい？｣

｢...レモンパイ｣

｢なんて？｣

渋々だが着いてきてくれる彼に
行き先の候補を絞る為
食べたいものを尋ねた

聞き間違えかと思い再度聞き返すが

｢レモンパイ｣

どうやら初めに聞いた答えは合っていたらしい

レモンパイなんて食べたことない
とりあえずポケットの携帯を取りだして
近くにあるレモンパイが食べられるお店を検索する

何件かヒットした為
その中で私が勝手に選ぶ

徒歩10分以内に目当ての店はあるようだ

隣を少し早歩き気味に歩く彼の頭を見下ろす

｢コナン君、手繋がなくて大丈夫？｣

｢バーロー繋がねぇよ！｣

照れたようにムキになる彼の
年相応の反応を見て

心做しか自分の口角が上がった気がする

そして何故か背丈は全く違うのに
30年以上も前の
自分の生徒達と重なった

彼らは元気にしているだろうか

最近思い出すことが減ってきていた前世の事

せめて今は手の届く範囲にいるこの子は
守ってあげようと思った

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