95話 ページ46
あのお泊まり会経由事件行きから
1週間ほどたった
相変わらず仕事三昧である
全く休む暇がない
今日も自分の店のカウンターで
ミサンガの次に考えたお守り
3級までなら近付かせない御札を
小さく折りたたみ袋に入れ縛っただけのお守り
御札も自分で作っている為
効果は間違いない
手元に集中していると
ドアベルが鳴る
視線だけそちらにやると
「いらっしゃいませ」
初めて見る男の子だ
学生服も工藤君が着ていたブレザーではなく学ラン
でも顔が似ている
兄弟?違うか
微量な呪力の質が全く似ていない
「お姉さんが店長さん?」
「そうですけど。」
「へぇー?」
何だ失礼な奴だな
あちこち並ぶ品を手に取り眺めている
「じゃあお姉さん」
なんだか嫌な笑顔のまま
カウンターまでやってくる男の子
そして両手で拳を作り
目の前に出される
「どっちに入ってるでしょう」
「は?」
失礼どころかただのクソガキだ
初めましてで店長相手の態度とは思えない
彼の手をじっと見つめる
店長を舐めるんじゃない
「私から見て右手に勾玉、あとズボンの後ろのポケットに羽根ペン。」
そう答えると
彼はおどろいた顔をする
確かに取った時も隠した所も分からなかった
でも見えてしまうので
隠すまでの手順は
私には全く意味が無い
言い当てると彼は
諦めた表情で取り出した勾玉と羽根ペンを
カウンターに置く
「なんで分かったんだ?お姉さんも探偵?」
「1番向いてないよ私」
「あの名探偵が言ってた意味、やっと分かったわ。」
あの名探偵?
「その名探偵さんはなんて?」
「面白い店の面白い店長がいるんだけど、お前じゃ手も足も出ねぇよって。」
「何それもしかしてコナン君?」
「俺が縮んでもすぐ気付きやがったって言ってたぜ」
あの小さい工藤君は
私が嫌がりそうな人に店を紹介する傾向がある
本当にただの嫌がらせだ
そして彼もコナン君の正体を知っているらしい
「それで?冷やかしに来たの?」
「いーや本命は違うぜ」
「何」
「お姉さん自身を見に来た」
「それは冷やかしだろ」
「普段から無表情か嫌な顔しかしねぇの?」
会話のキャッチボールが下手くそにも程がある
「もう用事済んだでしょ、帰った帰った。」
「あ、俺、江古田高校2年の黒羽快斗。お姉さんは?」
「山田花子」
「それぜってぇ嘘だろ」
どいつもこいつも
山田花子に謝れ
「(人1)A」
「じゃあAちゃん、また来るなー!」
本当にどいつもこいつも
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鮫のこ(プロフ) - saoさん» コメントありがとうございます!1話からここまでお付き合い下さって感謝しかありません...。少しでもsao様のお仕事の励みになれるように頑張りますね^^ (5月23日 0時) (レス) id: 011fb61706 (このIDを非表示/違反報告)
sao - 1話から読んでます!呪術とコラボとのことで気になって読んでみたところめっちゃハマってしまいました(笑)続きが気になって仕事がなかなか進まないくらいです!w更新楽しみにしてますね♪ (5月22日 22時) (レス) id: 5783d3925f (このIDを非表示/違反報告)
鮫のこ(プロフ) - シンヤさん» コメントありがとうございます!お褒めの言葉とても嬉しい限りです...。引き続き更新頑張りますね^^ (5月22日 4時) (レス) id: 011fb61706 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - とても面白かったです🥰続きとても楽しみにしています🥰🥰 (5月20日 22時) (レス) @page30 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
鮫のこ(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます!嬉しい言葉の数々励みになります...。実はこの小説の原本が結構しっかり長いお話になってるので、じゅじゅの方の話も後々出てきます!完結まで長いのですがお付き合い頂けると嬉しいです^^* (5月19日 2時) (レス) id: 011fb61706 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鮫のこ | 作成日時:2023年5月14日 5時