検索窓
今日:6 hit、昨日:37 hit、合計:71,220 hit

75話 ページ25

あの一件から暫く経つ

景光君、そして彼から話を聞いた研二君と陣平君に

「休め、外出禁止。」

と言われ
大人しく1週間何もせず過ごした
だがやることも無い為時間を持て余した

等々独り言を言い出した私を見た景光君により
無事自由の身となったのである

今日も今日とて店は暇である
いや暇な方がいいのだが

忙しい=呪霊活発

という事になるので
暇ということは平和なんだなと感じる

ドアベルの音が聞こえ
カウンター内でいじっていた携帯から
視線を正面に向けた

「いらっしゃいませ」

「体は大丈夫ですか?」

「問題ないです。安室さんは?ちゃんと誤魔化せたんですか?」

「そのせいで暫く休み無しで働きました」

「お疲れ様でーす」

スーツ姿で現れた安室さん
きっと今日は公安の仕事なんだろう

「疲れてるなら寄り道してないでちゃんと帰って寝てください。」

「疲れてるからここに来るんですよ。あ、それとこれ。」

疲れたら家に帰るだろう
何言ってんだと思いつつ

彼はずっと後ろに隠し持っていた何かを
目の前に掲げる

「あ、えそれ」

「Aさんの好きなラッコさんです」

安室さんラッコの事ラッコさんって呼ぶんだ
好感度が何故か上がった気がした

好きだと教えた記憶は無いと言うと

あんな場所でずっと抱えてれば嫌でもわかる
と返されてしまった

「数量限定で私が買い直しに行った時には無かったのに」

「公安って実は結構色々出来るんです」

カウンターから出て
久しぶりの再会を果たしたラッコへ向かい
遠慮なく両腕に迎え入れた

これ、これだよこれ

ぬいぐるみに顔を埋めつつ
視線は安室さんに向けた

「ありがとうございます、安室さん。」

「...Aさん、僕結構頑張ったんです。」

「?だから感謝してますよ」

「お願い聞いてくれますか?」

「...聞くだけ聞いてみます」

ぬいぐるみを堪能していると
なんだか真剣な顔の彼と視線が合う

また協力者とか言われたら断ろう

「僕の名前、呼んでくれませんか。」

「安室さん?」

「そっちじゃなくて」

「あー」

覚えてはいる
覚えてはいるんだが
周りがゼロゼロ言うため
ごちゃごちゃになってるのだ

ゼロ?降谷、降谷ゼロ?
あぁ思い出した

「 零君 。」

降谷零君
胡散臭さを名前からも感じてしまう安室より
よっぽどそっちの方が良い

言われた通り呼んだが
特に反応は帰ってこない

聞こえてないのか?

そう思って再度

「零君?」

正面の彼を見上げようとしたが
それ叶わなかった

76話→←73話 純黒編(終)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (81 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
151人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

鮫のこ(プロフ) - saoさん» コメントありがとうございます!1話からここまでお付き合い下さって感謝しかありません...。少しでもsao様のお仕事の励みになれるように頑張りますね^^ (5月23日 0時) (レス) id: 011fb61706 (このIDを非表示/違反報告)
sao - 1話から読んでます!呪術とコラボとのことで気になって読んでみたところめっちゃハマってしまいました(笑)続きが気になって仕事がなかなか進まないくらいです!w更新楽しみにしてますね♪ (5月22日 22時) (レス) id: 5783d3925f (このIDを非表示/違反報告)
鮫のこ(プロフ) - シンヤさん» コメントありがとうございます!お褒めの言葉とても嬉しい限りです...。引き続き更新頑張りますね^^ (5月22日 4時) (レス) id: 011fb61706 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - とても面白かったです🥰続きとても楽しみにしています🥰🥰 (5月20日 22時) (レス) @page30 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
鮫のこ(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます!嬉しい言葉の数々励みになります...。実はこの小説の原本が結構しっかり長いお話になってるので、じゅじゅの方の話も後々出てきます!完結まで長いのですがお付き合い頂けると嬉しいです^^* (5月19日 2時) (レス) id: 011fb61706 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鮫のこ | 作成日時:2023年5月14日 5時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。