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66話 純黒編 ページ17

「Aさんは今日はなんでここに?」

「仕事」

「あぁ、なるほどな。」

「仕事って?」

「それはこのチビ助に後ほど聞いて」

「言っていいのか?」

「話を聞いて信じると思わないけどね。」

その時上の方から子供らしき甲高い声が聞こえる
声の方に視線を向けると子供が数人手を振っている
工藤君と灰原さんの連れだろうか

するとその時
身を乗り出しすぎた男の子がレーンの外に出てしまった
横の2人が焦って声を出すが

間違いなくあの子は落ちる
この高さから落ちれば即死、或いは重症

仕方ない助けるかと思い足に力を込めた



重力に従い落ちていく少年の傍で銀色が揺れた

壁に添いながら滑り降り
少年の体を受け止める

「動けるなぁ」

そのまま滑り降り
無事に着地した2人に

工藤君と灰原さんが駆け寄った

きっとどちらも無事だ

自分が動かずとも解決したその場に
銀髪の女性に心の中で感謝を送った

その後念の為医務室へ行くことになったらしい

私は仕事の続きもある為そこで別れた
ラッコ、見れるだろうか

ラッコの為にも早く終わらせようと
また仕事に取り掛かる

「それにしても多い」

数が多過ぎる
人がいなければ一瞬で終わらすことも可能なのだが
バレないようにこそこそと祓うしかない為
時間がかかる

それから数時間
もう空は茜色に染まっている

終わった終わった

全て祓い終わったことを確認すると
帰る前に人目見ようと目的の水槽に向かう

いた

「...。」

癒しそのものにやっと会えた
一言で言えば最高である

ラッコ同士が手を繋ぐのは
眠っている間に流されて離れないようにらしい

あと
頬に両手をくっつけるのは
水が冷たくて冷えるため温めているらしい

その習性を知ってから虜になった

今日はこの為に頑張ったと噛み締める

幸せを貰えた

最高の気分のまま家に帰ると
出迎えた景光君が

「今日は随分と機嫌がいいな?」

と声をかけてきた

「うちで買えると思う?ラッコ」

「ラッコ?たしか水槽から建てなきゃいけないはずだよ。」

「ふーん」

水槽を建てる

そのうち真剣に考えてみようと思った

うちにラッコがいる未来を夢見て
その日は眠りについた

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鮫のこ(プロフ) - saoさん» コメントありがとうございます!1話からここまでお付き合い下さって感謝しかありません...。少しでもsao様のお仕事の励みになれるように頑張りますね^^ (5月23日 0時) (レス) id: 011fb61706 (このIDを非表示/違反報告)
sao - 1話から読んでます!呪術とコラボとのことで気になって読んでみたところめっちゃハマってしまいました(笑)続きが気になって仕事がなかなか進まないくらいです!w更新楽しみにしてますね♪ (5月22日 22時) (レス) id: 5783d3925f (このIDを非表示/違反報告)
鮫のこ(プロフ) - シンヤさん» コメントありがとうございます!お褒めの言葉とても嬉しい限りです...。引き続き更新頑張りますね^^ (5月22日 4時) (レス) id: 011fb61706 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - とても面白かったです🥰続きとても楽しみにしています🥰🥰 (5月20日 22時) (レス) @page30 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
鮫のこ(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます!嬉しい言葉の数々励みになります...。実はこの小説の原本が結構しっかり長いお話になってるので、じゅじゅの方の話も後々出てきます!完結まで長いのですがお付き合い頂けると嬉しいです^^* (5月19日 2時) (レス) id: 011fb61706 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鮫のこ | 作成日時:2023年5月14日 5時

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