人生二回戦目は求めてない。2【名探偵コナン】

64話 ページ15

｢私警察官向いてるんじゃない？｣

｢お前がなったらそれこそ周りの奴が隠蔽作業で過労死するわ｣

冗談交じりに言うと
陣平君に心底嫌そうな顔をされる

｢Aちゃんが婦警のカッコして手錠ぶら下げてるの俺見てみたいけどね｣

研二君の一言で全員黙る
この馬鹿共本当に市民を守る公務員か

｢今想像した奴金とるよ｣

一体いくつだこいつら

｢でもAさんの高校時代可愛かったよ｣

｢諸伏ちゃん制服姿見たの！？｣

｢ヤンキー？ギャル？｣

｢私への印象どうなってんの｣

思い出してみるが
彼とあったのはあのコンビニだ
あの時は私服だった為
制服姿で接触した記憶が無い

｢Aさん高嶺の花だったからなぁ｣

｢うわ〜想像出来る｣

｢お前どうせ高校生の時も1人で行動してたろ｣

｢友達いないやつみたいに言うな｣

｢いたの？｣

｢いないけど｣

高校時代なんてほぼ記憶にないんだよこっちは
精神年齢がまず誰とも合わないため
1人が心底楽だった

｢俺の同級生も(人1)先輩に玉砕覚悟で告ろうとしてたなぁ｣

｢結果は？｣

｢それが話しかける隙もなかったらしいよ、一人でいるくせに全然捕まらないんだって嘆いてた。｣

｢わざと避けてたろ(人1)先輩｣

｢酷いことすんなぁ(人1)先輩｣

｢お前らもう帰れ通報するぞ｣

私の記憶にないエピソードを撒き散らす1人と
それに野次を飛ばす2人

目的を果たしたのならば
早々に帰って欲しい

｢あの時ゼロも好きだったんだよなぁ｣

｢はぁ？ゼロが？｣

｢諸伏ちゃんそれまじ？｣

｢一時期やたらと図書室に通いつめてたんだよ、俺が着いてこうと思っても断られてさ。｣

｢は〜純情だね〜｣

｢でも気になってこっそり着いてったんだよ、そしたら。
図書室の端の方で静かに寝てるAちゃんがいてさ、それがギリギリ視界に入る範囲にゼロが座ってて。｣

｢拗らせてんなぁ｣

｢降谷ちゃん童貞かよ｣

｢ゼロは違うけど、うちの高校の奴らの初恋掻っ攫ってったよ、Aさん。｣

そう楽しそうに思い出話に花を咲かせる景光君
残念ながらこっちは何も楽しくない

その後、無理矢理二人を帰らせた
職務放棄だあんなの
休憩時間があんなに長いわけない

｢はぁ｣

｢ごめんなAさん、面白い話思い出しちゃってつい。｣

｢で？｣

｢で、って？｣

｢初恋掻っ攫われたの？景光君｣

｢そ、れは｣

その照れた顔を肯定と受け取る

思い出話に巻き込んだ仕返しにからかってやった

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