第306話 保護者 ページ28
❁⃘*.゚
「あら、菖蒲くん。元気になったのね。」
「天元様呼んでくるわね!」
「わぁ菖蒲さん!お久しぶりですねぇ!怪我も治られたようで!」
次に訪れたのは、美味しいおにぎりを作ってくれる素敵なお嫁さんとついでに天元さんが住まう屋敷だったァ痛!?!?
『いたたたたたた!!!』
「悪い、失礼なことを考えてる気がしてな」
『考えてましたけどもァ痛い痛い!!』
「なんで否定しねぇんだよ」
もはや俺と天元さんはいつの間にかマブダチのような絡みをするようになった。
嘘です。この間楸とは親友だが俺とは親友じゃないみたいなセリフを吐かれたばかりでした。この人ほんとに配慮が欠けてる。
「うるさいくらい元気になったな。やっぱりあのままの方が良かったかもな、清楚美人って感じで」
『天元さんは我妻くんとは別の意味で開き直ってて腹立ちますね〜!!』
「善逸でもそこまで堂々と悪態は吐かねぇしな、さすが楸の弟だ」
このままだと俺は締められて死ぬのかもしれない(あまりにも自業自得)。
なんとか止めに入ってくれたお嫁さん達のおかげで、これ以上墓穴を掘る前に屋敷に上げてもらえることになった。
❁⃘*.゚
「ま、相当な激戦だったそうだしな。後遺症が足だけってのもまぁ運がいい方だったのかもな」
『そう、ですね。結局榊の解毒薬に助けられた場面も多かったですし』
仲間と兄を殺した鬼の血鬼術に、助けられるというのも複雑な話だが。
出されたお煎餅をバリバリと頬張っていれば、何とも言えぬ顔の天元さんが俺をガン見していた。
「どうだった?」
『醤油も好きですけど、個人的にはゴマ派です』
「煎餅の味は聞いてねぇ」
『我妻くんより天元さんの方がゴリラなので捕まったら死にます』
「お望みなら今締めてやってもいいぜ?」
『お断りしまーす』
丁重な笑みでかいくぐる。
どうだったって何がだよ。
あ、もしかしなくても流れ的に榊の話か。(理解力3)
『お情けで勝てた感が否めないですね。遊郭の時もでしたけど、言葉に助けられた』
「言葉?」
『あの男が触れてほしくない痛いとこを、上手く俺が突けた……みたいな。いわゆる心理戦っすね(雑)』
「お前に限ってそりゃねぇわ」
コイツマジで。(憤怒)
……けど、結局出血に頼って、トドメを刺したのが佐藤さんだったのは事実だった。
「……でも、それを自分以外の誰かに任せられる度胸は、凄いと思うけどな」
『……』
「成長したなァ、お前も」
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リナ(プロフ) - ゆぅあ(o・ω・o)さん» 一気読みありがとうございます〜!!完結間近ですが最後までよろしくお願いします!頑張ります……! (2020年11月28日 15時) (レス) id: cb61b31578 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 昨日このシリーズの小説を見つけたのですが、はちゃめちゃに面白くて今日読破しました!これからも頑張ってください!!! (2020年11月28日 10時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リナ | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2020年8月29日 14時