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第301話 全てが終わったあと ページ23

❁⃘*.゚





『ふぅ。これで全部』


それにしても多いな。
楸さんのストック含めて、蝶屋敷に保管させてもらっていたキャラメルの数。
これを1人で片すのは不可能。
だったら、配る以外に選択肢はない。


『きっと、心配させちゃってるしね』


ふっ、と唇を綻ばせる。

うん。笑えるようにもなった。
多分俺の中に残った、あやめの件に関する傷は癒えないのだと思うけれど。

ふと思い出して、苦しくなって、涙を流して。
俺のよわよわな精神を理解した上でも、あやめが今の選択をしたのは____……



「菖蒲、本当にひとりで大丈夫なのか?やっぱり付き添いに一人くらい……」

『松葉杖あるから歩けるってば。炭治郎こそ色々不自由なんだから禰豆子ちゃんなり他の子なりに手伝ってもらいなよ。そんじゃ、いってきまーす』

「もう……、いってらっしゃい。」



蝶屋敷にお世話になるのも、もうあと少しだと思う。
四人揃って少しだけ先の話をした。

思い返してみれば、俺達には帰る場所がもう無かった。
伊之助くんは山育ちだし、炭治郎と禰豆子ちゃんはまぁ、話を聞いてきた通り。
そんで我妻くんが世話になっていた師範さんだが、彼の兄弟が鬼と化したことでその責任を取り、切腹をした___の、だとか。


その訃報を聞いた時の我妻くんの傍に 自分がいられなかったのは、正直、申し訳ない以上に悔しかった。

だけどそういえば、善逸くん〜って名前を呼んでくれただけで救われたとか言ってたっけ。
もう恥ずかしいから言えないけどね。


ともあれ、そんなこんなで帰る場所がない俺たちは、炭治郎たちに家に来ないかと誘われた。
もう彼らの家族は亡くなってしまったけれど、家にはずっと帰ってなかったから、良ければ来て欲しい、と。


『……ま、それもしばらくの間になるだろうけどなぁ』


戦いが終わって、彼らの中での一番の緊張の糸が解けた。
そして次に目がいくのは、支えてくれた大事な人。



つまりは色恋である。若いって良いね!!!!(唐突にテンションが上がる男)



将来、邪魔者は退散的な流れにはなるのだろうが……それはまぁもう少し先の話だろう。

鬼が居なくなったとはいえ、琥珀やら梛の力やらが後に残るのは面倒だし、俺は特に子孫を残すつもりはなかった。
この時代、結婚を前提に……てのが定石みたいだし。男相手ならまぁ子供は出来ないけど、いや、そういう趣味は無いので。男女ともにこれと言って相手もいないし。






『ん、着いた』



❁⃘*.゚

第302話 彩るものに→←第300話 菖蒲



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リナ(プロフ) - ゆぅあ(o・ω・o)さん» 一気読みありがとうございます〜!!完結間近ですが最後までよろしくお願いします!頑張ります……! (2020年11月28日 15時) (レス) id: cb61b31578 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 昨日このシリーズの小説を見つけたのですが、はちゃめちゃに面白くて今日読破しました!これからも頑張ってください!!! (2020年11月28日 10時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リナ | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2020年8月29日 14時

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