第148話 遊郭の噂 ページ8
❁⃘*.ﾟ
数分歩いて辿り着いた遊郭。
普通の町並みとはまた別の雰囲気と賑わいに圧倒されつつも、天元さんの後をついて行く。
『……炭治郎、別に手繋がなくても迷子にはならないからね？』
「あぁ、大丈夫だ。」
『何が』
どうせなら伊之助くんの手でも繋いでろよ。
彼の方が迷子になる可能性高ぇからな。
と、冷静さを装ってはいるものの、内心テンションはかなり上がっていた。
だってこれ……凄くね？？これ写真撮って持ち帰ったら素晴らしいアニメーション資料になるくね！？(無理)
「おし、着いた。……失礼するぜー」
目的の店の一つだろう。
中に入っていく天元さん。
作戦では、各店に基本一人ずつ潜入していく。
……が、伊之助くんに関しては喋ると即バレなので俺が代わりに周りとの会話を担当することになった。
つまり、伊之助くんが潜入するお店に俺も何とかセットで行く必要があるのだ。その逆も然り。
「先日も新しい子入ったばかりだし、悪いけど……」
「まぁ、一人くらいならいいけど」
「じゃあ一人頼むわ。悪ィな奥さん。」
……完っ全にこの人の顔に釣られたよな。
まぁ、髪上げてたらただの変な奴だけど髪下ろした途端顔のいい変な奴になるんだもんな……
「それじゃあ右端の子を貰おうかね。どれどれ……」
『(え、俺？)』
早速売れてしまった。俺の顔がいいから……！！
……それにしても、俺だけだったら伊之助くんの補助係は変わらないといけなくなるな。
「ん？…これは……」
「どうかしたか？」
「片耳の耳飾り……それに」
左耳につけたままの耳飾りを目にした ときと屋の奥さんは、何やら神妙な面持ちである。
「吉原には有名な噂があってね。その男を招き入れたら店に不幸が降りかかるなんて噂さ」
『その男？』
「“白色の耳飾りを付けた琥珀色の髪の男”。……だけど、女の子だし耳飾りは赤だし、あんたではないよね？」
息が詰まった。
呼吸がしづらい。
少しずつ指先が冷えていく。
その特徴は、間違いなく、榊のものと一致している。
なら、つまり。
あの男がここにいる？遊郭に潜む鬼ってのはつまり……。でもそれなら、わざわざ邪険にされるような位置に置かれるはずがない……けれど、でも、
「菖蒲！」
『っ、』
「奥さん、悪いが他の三人の中から貰ってってくれるか」
「それはいいけど……大丈夫かい、その子？」
「おう、ちょっと体調が悪いみてぇだ」
ぐい、と天元さんに手を引かれ、頭が冷えた。
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リナ(プロフ) - トゥルピカさん» コメントありがとうございます！！描いてるうちにシリアスめちゃくちゃ増やしちゃう癖あるんでギャグ沢山ぶち込みたいと思ってます！嬉しいお言葉ありがとうございます！ (2019年12月6日 7時) (
レス) id: 4837a99168 (このIDを非表示/違反報告)
トゥルピカ(プロフ) - わお、おもしろい！です！なんか、こういうの好きですあのー、シリアスもギャグも入ってるの。うん、とりあえずすこです (2019年12月5日 22時) (レス) id: fdf27c346b (このIDを非表示/違反報告)
リナ(プロフ) - いおりさん» コメントありがとうございます〜！！そう言っていただけると嬉しいです…！更新頑張ります！ (2019年11月17日 17時) (レス) id: 4837a99168 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - すごい面白い、、、。続きが気になります。これからもお体に気をつけて更新頑張っていただければと思います。 (2019年11月17日 16時) (レス) id: 6ba09b020b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リナ | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2019年11月16日 12時
