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第178話 地下に隠された ページ38

「やはりそうでしょうか。組紐の仕掛けがあるかと思ったのですが、特にそう言った様子もなくて……」

『よし、強行突破で行きましょう。ちょっと離れててください。』


手に持った日輪刀を抜く。
そのまま、珠世さんの言う怪しいというポイントに垂直に向け。


「おい、まさか__」

『梓の呼吸______肆ノ型 斧折樺(おのおれかんば)



振り下ろせば、ピキピキとひび割れて床が……


『これ落ちるのでは!?』

「馬鹿かお前は!」

「菖蒲さん!」


離れていたおかげで二人は落ちなかったみたいだ。
……けど、やっぱり読み通り下があった。広い空洞を落ちてゆく。




『______壱ノ型 唐楸(とうきささげ)!』



ずしり、と、重い衝撃が体全体に巡る。
技で和らげられた方だろう。かなり高いところから落ちたみたいだ。



「……!人肉だ!!」

『へ』

「久々のご馳走だァ!!こっちに来やがれ!!」



広がる光景に目を疑った。
そこにいるのは、間違いなく鬼。
何匹も共存しているのは、鉄格子のせいで共喰いが出来ないから。

隔離された鬼が、十数匹、飢餓状態でこちらに手を伸ばしていた。



❁⃘*.゚



「珠世様、お手を……」

「必要ありません。私は正規の道を探します。恐らくですが……地下は二階以上の構造になっているかと。そして、菖蒲さんはその最下階にいるはずです。」

「地下……他の階に資料があるということですか?」

「そう考えています。私に資料を燃やす役を託したということは、この組紐は部屋の鍵の役割も果たしているはずです。ここまで探して見つからなかったのだから、正規の道でなければ部屋も見つからないでしょう。」


説明を終えた珠世様が立ち上がる。
地下への道は既に目星が着いているらしい。


「先程まで全く気が付かなかった……最下階に、鬼がいます。」


床に穴が空いた途端、雪崩込むように流れてきた嫌な空気。
尾上の力を持っているから大丈夫だとは思うが……そう思いつつ、穴を下りた。




❁⃘*.゚





『(なんでここに鬼?どれくらいの間ここにいるんだ?鉄格子は…日輪刀で使われてる鉱石と一緒?じゃないと閉じ込められないよな…?)』



多すぎる情報量をなんとか整理しようと、脳がフル稼働している感覚。
そして、鉄格子があるから襲っては来ないという考えが、一瞬にして崩れ去る。


「ウガァァ!!!」

『!』


バキ、と大きな音を立て、鉄格子が曲げられる。
一気に十数匹が襲ってきた。

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リナ(プロフ) - トゥルピカさん» コメントありがとうございます!!描いてるうちにシリアスめちゃくちゃ増やしちゃう癖あるんでギャグ沢山ぶち込みたいと思ってます!嬉しいお言葉ありがとうございます! (2019年12月6日 7時) (レス) id: 4837a99168 (このIDを非表示/違反報告)
トゥルピカ(プロフ) - わお、おもしろい!です!なんか、こういうの好きですあのー、シリアスもギャグも入ってるの。うん、とりあえずすこです (2019年12月5日 22時) (レス) id: fdf27c346b (このIDを非表示/違反報告)
リナ(プロフ) - いおりさん» コメントありがとうございます〜!!そう言っていただけると嬉しいです…!更新頑張ります! (2019年11月17日 17時) (レス) id: 4837a99168 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - すごい面白い、、、。続きが気になります。これからもお体に気をつけて更新頑張っていただければと思います。 (2019年11月17日 16時) (レス) id: 6ba09b020b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リナ | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2019年11月16日 12時

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