第156話 定期連絡 ページ16
❁⃘*.゚
「だーかーら、俺んとこに鬼がいんだよ!こういう奴がいるんだって!こういうのが!」
「いや……うん、それはあの……ちょっと待ってくれ」
「こうか!?これならわかるか!?」
『わからん』
よく分からないジェスチャーで炭治郎に伝えようとする伊之助くん。
けど炭治郎が止めてるのはそういう問題ではない。
「そろそろ宇髄さんと善逸が定期連絡に来ると思うから……」
「こうなんだよ!俺には分かってんだよ!」
『形が分かるってこと?』
「掘り下げないでくれ菖蒲……」
「善逸は来ない」
炭治郎が俺につっこんだところで、唐突に現れたのは天元さん。
全く気が付かなかった。さすが忍者。
「善逸が来ないってどういうことですか?」
「お前たちには悪いことをしたと思ってる。俺は嫁を助けたいが為にいくつもの判断を間違えた。善逸は今行方知れずだ。昨夜から連絡が途絶えてる」
『行方知れずって、鬼は荻本屋にいるはずじゃ』
天元さんが言うってことは、間違いはないはず。
連絡が途絶えてる、どこにいるか分からない。
最悪の場合___……
「お前らはもう花街から出ろ。階級が低すぎる。ここにいる鬼が上弦だった場合対処できない。消息を絶った者は死んだと見做す。後は俺一人で動く。」
「いいえ!宇髄さん俺たちは……!」
「恥じるな。生きてる奴が勝ちなんだ。機会を見誤るんじゃない。」
「待てよオッサン!」
出てきた時と同様に一瞬で去った天元さん。
聞く耳持たず、といった様子だった。
「俺たちが一番下の階級だから信用してもらえなかったのかな……」
「俺たちの階級“庚”だぞ、もう上がってる。下から四番目」
「『えっ?』」
「階級を示せ」
グ、と伊之助くんが握った拳。手の甲に文字が浮き出てきた。
何これ!?すご!!か、かっこよ!!!
つーか庚ってこんな字書くんだな!?(馬鹿)
「藤の山で手ェこちょこちょされただろ?」
「こちょこちょされた覚えはあるけど疲れてたし……こういうことって知らなかった……」
『我妻くんの視線が怖すぎてそれどころじゃなかった……』
「元気出せよ!」
バシ、と背中を叩かれる。炭治郎も同様に。
おかげで表情が戻った炭治郎は、口を開いた。
「そうだ、こんな場合じゃないんだゴメン。夜になったらすぐに二人のいる荻本屋に……」
『ま、待った!忘れてた!』
「?」
これは完全に話が終わる流れだったぞ。危ねぇ。
天元さんはいないけど……まぁ、話しておこう。
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リナ(プロフ) - トゥルピカさん» コメントありがとうございます!!描いてるうちにシリアスめちゃくちゃ増やしちゃう癖あるんでギャグ沢山ぶち込みたいと思ってます!嬉しいお言葉ありがとうございます! (2019年12月6日 7時) (レス) id: 4837a99168 (このIDを非表示/違反報告)
トゥルピカ(プロフ) - わお、おもしろい!です!なんか、こういうの好きですあのー、シリアスもギャグも入ってるの。うん、とりあえずすこです (2019年12月5日 22時) (レス) id: fdf27c346b (このIDを非表示/違反報告)
リナ(プロフ) - いおりさん» コメントありがとうございます〜!!そう言っていただけると嬉しいです…!更新頑張ります! (2019年11月17日 17時) (レス) id: 4837a99168 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - すごい面白い、、、。続きが気になります。これからもお体に気をつけて更新頑張っていただければと思います。 (2019年11月17日 16時) (レス) id: 6ba09b020b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リナ | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2019年11月16日 12時