第128話 コミュ障VS無口 ページ35
❁⃘*.゚
「今回の任務は、護衛任務。ある一帯で出没している鬼から町を守る任務です。」
「その鬼は、町で最も人の多い場所に出てくる傾向があるんです。今回はそこに、菖蒲くんに行ってもらいます。」
『……あの、俺、刀は振らない方がいいんじゃ?』
彼女の言葉に、ス、と手を挙げて質問する。
無論、俺は全然戦っていいんだけど。我妻くんと違ってそういうとこはビビんないから。ビビるの虫相手の時だけだから。
「はい。菖蒲くんは町の人を守る任務。鬼を狩るのは別の方にしてもらいます。」
『なるほど!それなら余裕ですね!たぶん!……ところで、鬼を狩る人ってどなたです?知ってる人ですかね?』
「えぇ、面識はあるはずです。……あら、もう時間なので私はそろそろ行きますね。任務は明日なので、雀くんの指示に従って向かってください。」
……いや、あの、どなたか言わないの何でですか?
俺への嫌がらせですか?お茶目ですか?お茶目ですね。了解。(考えるのをやめた)
ともかく、ストラップを刀に付けて任務の準備をした。お相手が怖い人じゃありませんように。
❁⃘*.゚
『(………まだセーフ、ある意味怖いけどもっと怖い人いたもんね。大丈夫だもんね、コミュ障にはちと辛いがな)』
翌日。
町に到着して見た黒髪の無表情の彼に一瞬ため息をつきそうになった。
よろしく頼む、とだけ言われズンズン進んでいく彼のあとをついて行く。
『(どうせなら女の人が良かったな……柱ってだけでだいぶ光栄なことなんだろうけど、それなら甘露寺さんとか、甘露寺さんとか甘露寺さんとか)』
「……尾上」
『はいッ!!!!!』
やべぇ、心読まれた?もしくは口に出てた?
この人確か、しのぶさんから嫌われてるって言われてたもんな?どうしようこの人の心を抉っていたら!!
心做しか哀愁を感じる瞳をして……
「ここから花鳥商店街はどう行けば良い?」
『……………知りません』
……いや、知りません……。
何で無表情なんだよマジで。
再び歩き始めた冨岡さん。
どこに向かってるんだろう。目的地の場所わからんのにどこに向かってんだこの人。
『あ、あの、冨岡さん?折角人が多い町だし、町の方に聞けばいいのでは?』
「……」
『……き、聞いてきますね?』
「頼んだ」
……この人クールって言うよりかは、ただの無口で勘違いされやすい人か??
❁⃘*.゚
遊郭編は4章の頭から始める予定です。3章最後まではオリジナルとなります…!
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リナ(プロフ) - モノクロさん» コメントありがとうございます!!泣いていただけたら本望です!()ギャグ混じえつつ急にシリアスぶっ込みますので温度差にお気をつけください!そして夜に寝ましょう!不規則生活!!() (2019年10月28日 10時) (レス) id: bdf7177f23 (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ - こんなん…泣く、泣いてしまう(号泣)菖蒲くんもあやめくんも大好きですなんなら全員好きですけどねッ!!今後の展開が楽しみで昼しか寝れないなぁ!← (2019年10月28日 1時) (レス) id: 6f839a2af7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リナ | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2019年10月16日 17時