第114話 迷いを突いて ページ21
「オォリャアア！！」
『君はもうちょっと普通の入り方出来ないのか！？』
先程同様、車両の屋根をぶち破った彼は、目的地へと降り立った。彼のあとを追うように同じく車両の中へおりる。
「怪しいぜ、怪しいぜ！この辺り特に！」
『こっちにもムチハンが…！』
「何だお前らは！でっ、出ていけ！！」
車掌さんだ。
鬼に脅されてるのか、夢を見せてもらうためにここまでしてるっていうのか。
「鬼の頸！鬼の急所ォオオオ！！」
『ちょい待て伊之助くん！あんまり突っ走＿＿……ぎゃっ！！』
一気にムチハンが辺りを覆い尽くす。
頸の近くだからか、斬っても斬ってもなかなか減らねぇ！！
伊之助くんがムチハンに捕まえられているのが視界に入る。やばい！！
「水の呼吸＿＿＿＿＿＿陸ノ型 ねじれ
『なっナイスゥ！！』
「伊之助！菖蒲！この真下が鬼の頸だ！」
匂いで察知したらしい彼がそう告げる。
覆っていたムチハンを伊之助くんが斬りつけると、露わになったのは……骨。これが頸か！
「水の呼吸＿＿＿＿＿＿捌ノ型
すかさず振り下ろす炭治郎だが、ムチハンに防がれてしまう。しかもそのムチハンの再生が異様に早いのだ。
辺りのムチハンを狩りまくっていれば、炭治郎がすぐに策を提案してくれる。
「二人とも！！呼吸を合わせて連撃だ！二人が辺りの肉を斬りすかさず一人が骨を断とう！」
「なるほどな！いい考えだ！褒めてやる！」
『誰目線だよ！』
「いくぞ……っ」
炭治郎がそう言いかけたところで、ムチハンからギョロリと目が開かれる。
それと目が合った炭治郎が脱力していく。
「夢の中で自分の頸を斬れ！覚醒する！！」
これも鬼の血鬼術か。
炭治郎の陰に隠れていたおかげで今はまだ目が合っていない。目を閉じてムチハンを斬っていく＿＿＿が、これ普通に味方も斬りそうで怖いな！？(当たり前)
『(どうすれば＿＿＿、……やば、目が……ッ)』
夢、と書かれたそれに目を合わせてしまい、意識が遠のく。
*.ﾟ
「菖蒲、聞いてほしいことがあったんだけれど。」
『……ッ』
……分かっていた。俺が何度この血鬼術にかかろうと、この人が未練たらしく出てくるということは。
でも、駄目だ。さっきはモロにかからなかったから良かったが、今は完全に、あやめに庇ってももらっていない。完璧に血鬼術にかかってしまった。
『(頸を斬れ、そしたら戻れる、……くそ、)』
身体が、動かない。
第115話 琥珀の瞳→←第113話 ムチムチハンド→ムチハン
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リナ(プロフ) - モノクロさん» コメントありがとうございます！！泣いていただけたら本望です！()ギャグ混じえつつ急にシリアスぶっ込みますので温度差にお気をつけください！そして夜に寝ましょう！不規則生活！！() (2019年10月28日 10時) (
レス) id: bdf7177f23 (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ - こんなん…泣く、泣いてしまう（号泣）菖蒲くんもあやめくんも大好きですなんなら全員好きですけどねッ！！今後の展開が楽しみで昼しか寝れないなぁ！← (2019年10月28日 1時) (レス) id: 6f839a2af7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リナ | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2019年10月16日 17時
