第112話 悪意の夢と善意の夢 ページ19
「邪魔しないでよ！あんたたちが来たせいで、夢を見せてもらえないじゃない！！」
「『！』」
どうやら、この子は自分の意思で鬼の味方をしているらしい。……何らかの理由で、この人達は鬼に夢を見せてもらおうとしている。
3人がジリジリとこちらへ近づく。
『少年、下がって…』
「何してんのよあんたも！起きたなら加勢しなさいよ！」
縄を繋いで俺たちの夢に干渉か何かをしてきたのであろう人物。炭治郎の夢と、俺の夢に繋がった少年たちは攻撃を仕掛ける気は一切ないみたいだ。
「結核だか何だか知らないけど！ちゃんと働かないならあの人に言って夢見せてもらえないようにするからね！」
やはり、そうか。何か事情を抱えていたのだ。結核は現代じゃ無いに等しい病気だけど、昔の偉人にもそれで亡くなった人はいたくらいだ。
「それに……庇うなんてどういうつもりよ！」
「この人は僕の運命の人だ！手出しはさせない！」
『待て待て！色々勘違いしてる！！一旦落ち着け！！』
……これ、どうやって収集つければいいんだろう。悩んでいれば、炭治郎が口を開いた。
「ごめん、俺は闘いに行かなきゃならないから。」
そう告げたあと、彼らの首に衝撃を加えて気絶させる。……つよい。
「幸せな夢の中にいたいよね、わかるよ。」
「俺も夢の中にいたかった……」
『……』
もし俺が、あやめに助けられず記憶を塗り替えられたまま夢を見せられていたら、戻れていなかったんじゃないだろうか。
向こうで死ぬことがここへ戻る条件だというのなら、尚更。
「大丈夫ですか？」
「ありがとう。気をつけて。」
『！そうだ、少年。悪いけど俺は……』
「僕も大丈夫です。お姉さん、どうか気をつけて！」
…やっぱり勘違いされたままなんですけど！！
複雑だが、ここは彼に夢を見せてあげよう。もう会うことは無いと信じたい。
「禰豆子！菖蒲！行こう！」
『いえっさー！』
走り出し、先頭を切った炭治郎が車両の扉を開く。
夢の鬼はどこにいるんだろうか。そう思ったのだが、炭治郎は匂いですぐに突き止めてしまっているらしい。
『炭治郎、先頭車両？』
「ああ、恐らく……だが、菖蒲はここを頼む。」
『え、なんで？』
彼は、鬼がいるであろう方向を見つめたまま言う。
「車両全体に、とても嫌な予感がする。なるべく戦力を固めたくない。」
鬼の力がここにまで行き届いているのだろうか。
確かに乗客に何かあってはまずい。
『分かった。そっちは頼んだ！』
第113話 ムチムチハンド→ムチハン→←第111話 勘違いから生まれる好意
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リナ(プロフ) - モノクロさん» コメントありがとうございます！！泣いていただけたら本望です！()ギャグ混じえつつ急にシリアスぶっ込みますので温度差にお気をつけください！そして夜に寝ましょう！不規則生活！！() (2019年10月28日 10時) (
レス) id: bdf7177f23 (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ - こんなん…泣く、泣いてしまう（号泣）菖蒲くんもあやめくんも大好きですなんなら全員好きですけどねッ！！今後の展開が楽しみで昼しか寝れないなぁ！← (2019年10月28日 1時) (レス) id: 6f839a2af7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リナ | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2019年10月16日 17時
