愛が僕に噛み付いて。 (ページ8)

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case7 ページ8

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｢...大倉さん？大丈夫ですか？｣

｢ごめん、このままでおって｣

そのまま2.3分くらい経ってたと思う。

火照った体が少しだけ冷えていた。
先に口を開いたのは大倉さんだった。

｢なぁ。今俺がみゆきちゃんと付き合いたいって言ったら怒る？信用せえへん？｣

動揺してしまってとんちんかんな質問を返してしまった。
｢えっ、付き合うってその男女の関係ってことですか？｣

｢それ以外ないやろ。笑ちょっとこっちきて。｣

そう連れられたのは必要最低限のものしか置いていない微かにタバコの匂いがする殺風景なリビングだった。

大倉さんは上着を脱ぐとソファに座った。

｢隣来て。大事なこと言うから。｣

｢...はぁ。わかりました。｣

｢正直酔っ払ってるから今言うことではないかもやけど、どうしても言いたいねん。初めて見た時からずっと好きでした。色々大変な思いさせるかもしれへんけどみゆきちゃん付き合ってくれへんかな？｣

そう言うと律儀にソファの上で正座して頭を下げてきた。

ずっと思い続けてきた願いが叶うなんて。
初めて神様を信じようと思えた。

私も正座して

｢不束者ですがよろしくお願いします。｣

お互い頭をさげると、

｢ほんまに？明日になったら違います。とか無しやで？｣

｢そんなことしませんよ笑｣

その夜は大倉さんちのダブルベッドに二人で抱き合って眠った。

晴れて恋人になれた。