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「…とりあえず薬飲むにしても何か胃に入れないといけないし、スープ持ってくるよ。スープなら飲めそう？」
『…ぅん。』
「ん、じゃあちょっとだけ待ってて。」
そう言って両手を離してソファから立ち上がった勇斗さんに、思わず手を伸ばした。
『……早く、戻ってきて下さい…。』
「………うん、分かった。」
勇斗さんは笑って、羽織っていた薄手のパーカーを脱いで私の膝に掛けて行ってくれた。
「はい、スープ。それと水と薬ね。」
『ありがとうございます……美味しそう…。』
目の前に置かれたコーンスープからは甘くて優しい匂いがする。ほかほかと湯気が立つマグカップを持ち上げてスプーンで一口掬った。
『ふー…ふー……………、ん、美味しいです…。』
「良かった。」
私の言葉にホッとした表情を浮かべて勇斗さんも隣に座ってから自分の分のスープに口をつけ始める。
『…勇斗さんまでスープで済ませる必要ないんですよ？』
「いや、昨日の仕事終わりに行った飲み会のアルコールがまだ抜けてなくて。」
のんびりと勇斗さんの隣でスープを飲み終えた私は薬を飲んで、ふぅ、と息を吐いた。
その間に勇斗さんが洗い物をしてくれている。
洗い物を終えた勇斗さんは大きめのブランケットを持って戻ってきた。
「Aが眠くなるまで隣に座ってても良い？それとも横になる？」
『このままが良いです。』
ソファに座った勇斗さんが私達のお腹から膝を覆うようにブランケットを掛けてくれる。
勇斗さんに寄りかかって目を閉じると、じんわり伝わる勇斗さんの体温と匂い。
「…眠れそう？」
『……はい。』
勇斗さんの落ち着いた声も相まって眠気が襲ってくるのは時間の問題だと思った。
「……この一週間は甘えたになるねぇ。普段からこれくらいたくさん甘えてくれると嬉しいんだけどなぁ。」
『…ふふ、』
「…Aあったかいから俺も寝ちゃいそう……ふぁぁ……」
『……っ、』
「……痛いね。」
少し眉間にシワが寄った私の頭を優しく撫でてくれる。
そのまま撫でられていると少しずつ意識が遠くなっていく。体は重いはずなのに、何故かふわふわと浮いているような、そんな感覚がした。
何にも考えられなくなってきて、意識もあるのかないのか分からなくなってきて。
「………おやすみ。」
そして勇斗さんの小さな声を最後に、私は意識を手離した。
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親子丼(プロフ) - 莉子さん» 莉子様、コメントありがとうございます。磯村勇斗さんがデロッデロに甘やかしてくれる日常を書くのが楽しくて仕方ないので楽しんで頂けているのなら良かったです笑 更新頑張ります！ (2020年9月10日 7時) (
レス) id: 72c92659fa (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - 更新おつかれさまです。今回も磯村隼斗様にキュンキュンしました！更新頑張ってください！応援しています！ (2020年9月10日 6時) (レス) id: 7a18dbf6fa (このIDを非表示/違反報告)
親子丼(プロフ) - ヒーターさん» ヒーター様、コメントありがとうございます。更新への活力となりました！是非読み返してください！ (2020年9月5日 18時) (レス) id: 72c92659fa (このIDを非表示/違反報告)
ヒーター(プロフ) - 更新お疲れ様です。今回のお話も最高でした。次回の更新まで読み返しちゃいそうです。 (2020年9月5日 18時) (レス) id: 62477fd0cd (このIDを非表示/違反報告)
親子丼(プロフ) - ヒーターさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです。更新頑張ります。 (2020年8月31日 7時) (レス) id: 72c92659fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：親子丼 | 作成日時：2020年8月28日 21時
