2話 ページ3
自分の通う高校に辿り着いた
自分のクラスの教室を開けると、小さな声で「おはよー…」と聞こえる
聞こえないフリをして自分の席に座る。
さて…
?「おっはよー虎姫さぁん!!今日も(僕は)美しいね!!」
来 や が っ た
?「あれっ今日も無視?!酷いなぁハハッ☆さて、今日こそこの僕の名を覚えてもらおうか!」
『…結構です』
ク「僕の名は國友 風羅!く、に、と、も、ふ、らっ☆クプラって呼ばれているよ!」
聞いてないんだけど…
無視して立ち上がると、ヒョコヒョコと付いてくる
ク「ごめんね騒いで。静かにするから聞いて。どこ行くの?」
『…ついてこないでくれます?』
ク「やだ」
…鬱陶しい
何故こいつはこんなに私に構うのだろうか
邪魔だ…
仲良くなっちゃ駄目なんだ。もう関わらないでくれ…
私は、「ib」だ。
関係のib。
ibは能力のようなもので、力を使うことができる。
まぁ…そんなことできたら、普通はテレビやらなんやらに出て有名人だろう。
だか、そう上手くはいかない。
もちろん私が知らないだけで、もし他にibが居るのなら人気者なやつもいるだろう。
しかし私は、そのようにはなれない。
人と関わるのが怖いから。
人を傷つけるのが怖いから。
私は、過去にこの能力を誤った使い方をして、本当に仲が良かった幼馴染との''関係を切ってしまった''
あのときの幼馴染の絶望に染まった顔はよく覚えている
…幼馴染の名前は覚えていないけど。
自分でした事なのに、ショックと混乱でまわりのいろんな人の関係を切った。
それ以来、後悔と罪悪感に溺れて自分の中の何かが壊れた。
…ま、詳しくはそのうち。
関係のibは、切るだけではなく作ることもできる
だがもう私にそんな権利はない。
私は、関係を切ることしかできない。
人を傷つけることしかできない。
愛しても、結局傷つけてしまう。
私は、悪者だから。
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:空糸 | 作成日時:2018年12月29日 23時