Rhapsody (ページ7)

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「いや～、ごめんな急に呼び出したりして。
寒いのに。」

普通の個室居酒屋。

酔っ払って眠ってしまったらしい彼を

どう送ろうか迷っていた時に

偶然私からの着信があったらしい。

「いや、全然大丈夫。
このあと家来るはずだったから！」

流石にアイドルに介抱されてたらまずいでしょ。

ぐでんぐでんになった彼を見て

あまりに面白かったから微笑めば

廉くんに見られてたみたいで少し恥ずかしい。

「 …久しぶりやな。
なんか、雰囲気ちゃうよな。前と。」

廉くんと会ったのは、3回目ぐらい。

切れ長の大きい色素の薄い茶色い瞳には

全て見透かされてるような感じがして緊張してしまう。

「ほんとに？(笑)
雰囲気なんて変わったかな？」

「うん、変わったよ。ますます綺麗になったね。」

「またまた～(笑)ありがとう。」

「てかさ、ビックリしたわ。
まさかコイツとAちゃんが付き合ってたなんて。」

廉くんに知られてしまえば、何かの拍子に紫耀にもつたわるかもしれない。

そしたら一瞬でも、私のことを思い出してくれるの？

一瞬でも、紫耀の頭の中を私で独占できる？

「あぁ…うん。最近だけどね。」

「紫耀はもうええの？」

真剣な廉くんの眼差しに

私はもう、動けなくなった。

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