夏油は見た2 ページ4
翌日、自室から出ると、悟の部屋の前にAと悟がいた。なにやら話しているようで、いつも通り口喧嘩をしているようにも見えた。
昨日のはあの延長戦だったのだろうか?
しかし、次の瞬間Aが悟に殴りかかった。それを悟は無限で弾き、今度は悟がAを蹴り飛ばした。手加減をしていないのか、Aの身体は吹っ飛び壁に激突する。
「悟……?」
「あ、傑……おはよ」
「おはよう。で、悟は何をしているんだい?」
今まで悟がAに手をだすところは見たことがなかった。Aは軽く叩いたり蹴ったりはしていたが、それでも戯れの1つだ。しかし、今のは二人とも本気のように見えた。
だからこそ、怪しい。昨日の任務で何かあったのだろう。その『何か』を知る術はないが……。
「傑、俺を見てどう思う?」
唐突に何を言っているんだ?
訳がわからず首をかしげる。
「じゃあ、傑……私を見て何か気付くことは?」
今度はAが聞いてきた。蹴られた腹部をおさえながら、苦し気にそう言った。
「二人とも昨日から変だ。あの任務で何があったんだい?」
「あ〜そこは気付いてるのか……」
「問題はそのあとよね……うぇ」
「吐くなよ?」
「吐かないわよ……うげぇ……」
Aは自身の喉に触れ、気持ち悪いと言わんばかりに顔を顰める。
そのあとって、どういうことだ?やっぱり任務で何かあったのか。
「とりあえず、確認は終わった。」
「そうね……はぁ……悟…うぇ………今度からお前って言うね」
「あぁ、そうしろ。気持ち悪いからな。俺もお前って呼ぶから」
一体あの任務で何があったんだ……。明らかに仲が悪くなっている。昨日は悟が一方的に嫌っているように見えたが、どうやら両者共に嫌いあっているようだ。
学長に報告書を見せてもらったほうがよさそうだな、これは。
書いてあるとは思えないが。
学長に頼んで見せてもらった二人の報告書、珍しく悟が記入していた以外に特に気になる記述はなかった。
呪霊花火楽しかったとか、あれは一級じゃなくて特級だろとか、そんくらいしか書かれていなかった。
悟、報告書の書き方を改めた方がいいと思うよ。
それにしても、二人が喧嘩をした理由は一体なんなのだろうか。硝子にでも相談してみるか……。
475人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
梅雨の目(プロフ) - chiaki0708さん» コメントありがとうございます。面白いと言っていただけてとても嬉しいです!やはりコメントを貰えると嬉しいですね。モチベーションに繋がります!ありがとうございます!!! (2022年1月19日 20時) (レス) id: 0d2ed66bca (このIDを非表示/違反報告)
梅雨の目(プロフ) - えねごりらさん» ありがとうございます。嬉しいコメントに画面の前でニヤニヤしてしまいました。閲覧して頂き誠に感謝しています。 (2022年1月19日 20時) (レス) id: 0d2ed66bca (このIDを非表示/違反報告)
梅雨の目(プロフ) - 葵さん» 笑っていただけてよかったです!コメントありがとうございます。 (2022年1月19日 20時) (レス) @page14 id: 0d2ed66bca (このIDを非表示/違反報告)
chiaki0708(プロフ) - めっちゃ面白いです!!続きが気になります笑笑 (2022年1月17日 11時) (レス) @page12 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
えねごりら - 面白すぎる!更新楽しみです!! (2022年1月4日 22時) (レス) @page12 id: 71d3d1284f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:梅雨の目 | 作成日時:2021年2月26日 20時