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眠いはずなのだが目が冴えて眠れない。昼間の海兵との戦闘の昂りがまだ収まりきっていないようだ。
『痛い目を見るよ』と言っていたハクオウが浮かぶ。その目にあったのは心配ではなく、確かに嘲りだった。
弱者に向ける嘲笑の色。思い出してイラついてしまい、さらに眠れなくなる。ハクオウよりも弱いのが事実なだけに余計に。
人間は図星を刺されると怒るそうだが、まさにそれだ。どんどん腹が立ってきた。
「……あいつめ、自分が強いからと調子に乗りおって。それこそ痛い目を見せてやる」
調子に乗っているわけではないと理解していても言わずにはいられない。
自信というよりも“当然”に満ちたハクオウが妬ましいのだ。自分の目的は復讐で、並ぶことを目指すわけでもないのに。
「ワフ……キューン」
「どうし…寝言か」
すぴすぴと気持ち良さそうに眠るロボ。不思議とモヤモヤしたのがどうでも良くなってきて、そのまま枕に突っ伏した。
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作者名:クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2018年8月20日 17時