【OP】二大皇帝現る (ページ20)

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一方、ハクオウはそのまま1泊することを決めたようで街のホテルにいた。

響き的には宿が的確のような小さなホテルだが、サービスはちょっと良いところと相違ない。

よほどワインが気に入ったのかルームサービスでも島限定ワインを飲んでいた。ちなみに肴はビターチョコレート、苦過ぎない味わいがよく合うらしい。

｢…ヴィアベルったら、会う度に悔しそうな顔しなくてもいいのにねぇ｣

誰に言うでもなく零した。

ハクオウは自分の実力は理解しているつもりだ。皇帝を称されるほどなのだ、最低でも四皇と同レベルとは自覚しているし実際そうである。

｢あの子本当にわかりやすいんだから｣

だだ漏れなんだよ、と笑う。復讐に燃えるヴィアベルの瞳はハクオウと会い話す時には悔恨の色がほんの僅かに映るのだ。

追いつきたくても追いつけないのはさぞ悔しかろう。