6月4日 ページ28
話は少し戻り、稜雅と草川くんが柊生に呼び出され2人で話している時
私は学校で柊生を呼び出していた
[珍しいな、Aの方から俺に話があるなんて]
親友の杏の彼氏であり、私の数少ない友達である柊生
『うん。ちょっと聞きたいことがあってね』
柊生を呼び出した理由は昼休みが終わったあとにいきなり女子3人にびくびくしながら謝られたから
その3人はスポーツ大会の日、海と一緒にいた人達
『な、なんで謝るんですか!?』
とワタワタしながら聞くと私に嫉妬して良くない噂を流していたというのだ
その噂、私の耳に入ってないんですけど
ハテナが浮かぶ中、私は柊生が
[あとは俺が何とかしてやるからな]と言ったことを思い出した
あー柊生が何とかしてたんだな、、
3人とはその後和解(?)をしてなにごともなかったのだが
私の中での疑問は膨らみ、こうして柊生を呼び出しているのだ
『柊生はさ、なんでこんなに私に優しくして助けてくれるの?』
ずっと思っていた
彼女の親友とはいえ、私に優しすぎだと
時にはお兄ちゃんみたいに、時には彼氏のように守って、助けてくれている柊生
でも、柊生にメリットなんかなにもないはず
夕日に照らされた教室で放課後2人きり
告白するシュチュエーションなら素晴らしい条件が揃っているが、生憎お互い恋愛感情はない
大切なことを話す時、いつも柊生の表情は見えなかった
けれど今回はちゃんと見て知りたいと思ったから
ある程度離れていた距離を縮めて柊生と向き合う
守られていた存在から抜け出すために
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作者名:蓮華 | 作成日時:2021年2月7日 17時