傷を抱えた私達は (ページ25)

今日:6 hit、昨日:41 hit、合計:20,585 hit

・ページ25

つまり、不登校になったんだ

それからは誰も信じられなくなって部屋にこもりっぱなし

幸い、不登校になった時期が遅かったため出席日数は足りたから高校も行けたけどね

いじめは終わらなかった、美香は救えなかった

彼氏だけじゃなくて海とも仲良くしていたい

その欲張りがいじめへと繋がった

自分を守ることで精一杯で美香を見捨てた

大好きだったはずのバスケさえも今は体が拒否して出来ない

全部自分のせい

全部全部、私が招いた結果で私が悪いの』

どのぐらいの時間喋ったのかわからないけれどもずっと草川くんは真剣にこちら見ながら聞いてくれた

柊生と杏にさえもこんな詳しくは話さなかった

全部口に出して話したことで、少しスッキリした気がする

最低な私の過去を聞いて私のこと嫌いになったかな。何か言われるかな

そんな予想は全部外れた

草川くんは何も言わず優しく私を抱きしめてくれた

温もりを感じて安心したのか、あのころの辛さがフラッシュバックしてきて頬を涙が伝う

泣かないようにしていたのに、堪えきれなかった

泣いたら迷惑なのに、これ以上草川くんに失望されたくないのに

そう思っても涙は止まらない

草川くんはそんな私の背中を面倒くさがることなく摩ってくれた

今まで我慢してきた分も思いっきり泣いたらなんだか眠くなってきちゃった

泣いて眠くなるなんて赤ちゃんみたいだな自分と思いながらも優しい腕の中で私は眠りに落ちた