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空から草川くんへと視線を移すと


草川くんはフェンスに持たれて座り目を閉じている


初めて会った時もだけれども、草川くんいつも寝てない?

眠り姫なのかな?

まぁ、眠り姫の生まれ変わりだと言われても納得出来るけれども


私もフェンス際まで行き、校庭を見る


校庭ではソフトボールとテニスの試合をやっている人たちがいるけれども、ある程度距離が離れているため人が小さく見える


なんか、あの場所でスポーツをしている人達を羨ましがっていたのなんて、狭い世界しか見えていなかったのかもしれないなとここに来て思う


だって世界は見えないところまで繋がっていて広いのだから


草川くんといると固定概念とか色んなものが壊されていく気がする

当たり前が壊されるのは少し怖いけれども、それと同時にわくわくする


校庭を見ることにも飽きて、私も草川くんの隣に座りぼーっとする


スポーツ大会だからスポーツをしなくてはいけない。スポーツを見なければいけないなんて決まりないもんね


そう思うと少し心が軽くなった


ぽかぽかとお日様に照らされて日向ぼっこをする


雲がゆったりと流れていくように時間もここだけゆっくり流れていく気がした


慌ただしく過ぎていく毎日が嘘のように穏やかで心地が良かった


これもきっと隣にいる草川くんのおかげなのだろう

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作者名:蓮華 | 作成日時:2021年2月7日 17時

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