おにぎり ページ5
今日は時間が無かったので、炊いていたご飯に砕いたイカ天をぶち込み、
ミニおにぎりを弁当箱に詰めた。
「姉貴、最近なんや楽しそうやなぁ。好きな人でも出来たんか？」
「自分、調子こいてると遅刻するで。それに、好きな人なんてあらへん」
「ふーん。てっきり好きな人か彼氏できて弁当3つ作り出したんかと思た」
二口に頼まれたから弁当作ってるだけや。
ただのクラスメイト、話が合うやつ。
それくらいの関係。
「今日、部活無いんだよな」
「ふーん、珍しいな。ちなみにうちは今日の帰り、スーパーのタイムセール行かなあかんで」
「え、ついて行ってもいいか？」
「ええけど…特に何の面白みもないで？」
「荷物運びが居ることに損は無いだろ？」
「じゃ、お願いしよか。ほい、今日の弁当」
「ありがとなー」
廊下から「二口ー」と呼ぶ声がしたので二口は立ち上がり行ってしまった。
帰ってくるまで、本でも読もか。
「ねぇ、柴崎さんって二口くんとどういう関係なの？」
昼休み、体育館裏で派手めな女子に言われた。
こんな人、クラスに居ったっけ？まぁ、どうでもええか。
「別に、隣の席で良く話しかける奴程度の関係やで。自分らが思てるよりも関係や」
「毎日弁当作って、休み時間話して、昼休み一緒にご飯食べて…な訳ねーだろ」
「そんなピリピリせえへんでも、こんな時間無駄でしかないで？」
「ムカつくんだよ、テメェ…馬鹿にしてんのか」
馬鹿になんかしてへんけどな。
彼女が振り上げたカッターは、うちには当たらんかった。
その代わり、うちの前で鈍い音が響いた。
「…二口くん！？……何で、」
「柴崎いねーなって思ったら窓から見えてさ。…お前等、分かってんだろうな」
女子はそそくさと逃げて行った。
「柴崎あぶねーだろ！？怪我してないか！？」
「大丈夫やて、そんな騒がんでもうち1人で何とかできたし……」
「大事な奴くらい、守らせろよ」
「ん？何」
「別に！なあ、腹減ったんだけど」
「まだ食べてへんの！？先に食べててええのに」
「一緒に食べてぇじゃん？」
二口はニカッと笑った。
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蒼穹＠小鳥遊。 - さくらんぼさん» ありがとうございます！早めに更新できるように頑張っていくので引き続きよろしくお願い致します！！ (5月7日 5時) (
レス) id: 8087978939 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ - すごく読みやすくて面白いです！更新頑張ってください！ (3月28日 18時) (レス) @page20 id: 9a6d1464ea (このIDを非表示/違反報告)
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