梅おかか ページ15
「おぉ、もう体調は大丈夫なんか?」
「一応熱も下がったし。念のため部活は休む」
「その方がええわ。部活行くって言うたら全力で止める」
「あと、雑炊美味かった。ありがとな」
「冷蔵庫の中には常に何か入っとるようにしとけよ?」
「分かりました。…で、今日の弁当は?」
「ほい、どーぞ」
二口は袋を覗き込み、「おにぎり?」と聞いてきた。
「梅おかかおにぎりや。梅は疲労回復効果があるから病人に丁度ええやろ」
「さっすが柴崎」
「あと、飛鳥汁も作ってきたで。のどにええやつ」
「あすかじる?」
「奈良の郷土料理でな、牛乳と味噌汁合わせたみたいなやつや。
生姜も入ってるからあったまるで」
「初めて聞いた」
「牛乳味噌汁って聞いたら箸進まへんかもやけど、騙されたと思って飲んでみ。
うちの弟の大好物やねん」
「へぇ〜、美味しく頂きます」
席に座り、カバンの中から何枚かルーズリーフを出す。
「これ、あんたが休んでた授業まとめたやつ」
「ありがてぇ〜…。綺麗だな、参考書として金取れるレベル」
「授業内容は大体こんなもん。他は教科書とか見てや」
「まさか、昨日夜なべしてまとめてくれたのか?」
「いや、授業中に自分のノート取りながら作った」
「凄いな…。次のテストは高得点間違いなしだな」
その言葉通り、二口は欠席していたにもかかわらず、
小テストで高得点をたたき出し、先生に驚かれていた。
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蒼穹@小鳥遊。 - さくらんぼさん» ありがとうございます!早めに更新できるように頑張っていくので引き続きよろしくお願い致します!! (5月7日 5時) (レス) id: 8087978939 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ - すごく読みやすくて面白いです!更新頑張ってください! (3月28日 18時) (レス) @page20 id: 9a6d1464ea (このIDを非表示/違反報告)
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