お話26 ページ9
会議が終わり、椅子に倒れ込むように座る。
作戦は、相手が相手のため、行き当たりばったりのようなもので、連絡系統が命綱だ。
組織の本部に乗り込んだ捜査官からの情報で、その場に応じて作戦を伝えるという方式。
200人が目となり、足となり、残りの俺が頭となる。
運任せと言えば、それまで。
お粗末な作戦だ。
ただ、他に良い方法がないので、誰も何も言ってこない。
「ミドリ！久しぶりだね！」
ブンブンと手を振りながら近づいてくる人に視線を投げ掛ける。
金髪で緑色の目の白人系の男性、ノアだ。
彼はあの時とは違い、したっぱでは無い。
部下を二人も持っている。
ただ、悲しいことに、俺の方が立場が上。
「ウィリアム、敬語」
そう言えば、慌てたように「ムスブさん。お久しぶりです」なんて言うから、思わず笑いがこぼれる。
ノアのファミリーネームはウィリアム。
資料にウィリアムって書いてあるから、誰だ？と赤井に聞いたときに知った。
「ムスブ、公安に喧嘩売ったの？すごい睨まれてるみたいだけど」
ノアが残酷にも事実を告げる。
さっきから、公安がかたまってゴソゴソしてるのは、幻覚だと思いたかったのに。
「ノア、冗談はよしてくれ。公安に喧嘩を売るのは赤井ぐらいだよ」
冗談めかして言ってみるが、現状は変わらない訳で。
「って、赤井！子供を連れ込むなあっ！」
赤井と小学校低学年ぐらいの子が近づいてくるのを見て、椅子から立ち、小走りで赤井に詰め寄り、襟首をつかむ。
「赤井！なんのつもりだ！」
赤井の襟首を掴み、思い切り投げとばす。
すると、赤井はきれいに放物線をえがき、落下していく。
ざまあみろ←
周りからパチパチち拍手が。
「！？」
赤井の側にいた少年が驚く。
青い目で眼鏡をかけた、利口そうな子だ。
「ミドリ、急に投げないでくれ。彼は協力者だ」
赤井が投げられた時にずれたニット帽を直しながら言う。
協力者？
小学校低学年ぐらいのこの子が？
思わず口から「は？」と言葉が出る。
「江戸川コナン君。俺の死亡偽装とかを手伝ってくれた子だ」
ごめん、もう一回言うよ。
は？
そもそも、死亡偽装って何？
子供に手伝わせる内容じゃないよね？
「言ってなかったな。実は俺、死亡してたんだ」
ちょっと、待て！
死亡してたってどういう事！？
俺みたいに死んだふりしてたの？
ってか、なんで俺に教えてくれないの？
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安曇野レゾ - 桜さん» コメントありがとうございます！ゆっくりですが、更新していくので、よろしくお願いします！ (2018年10月16日 20時) (
レス) id: 8d7d5a4466 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - このあとどうなるかな？続き頑張って！ (2018年10月15日 19時) (レス) id: 4b63d11e04 (このIDを非表示/違反報告)
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