あたたかい牛乳を一杯 IV

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ドキドキと、ジョンハンの言葉を待つ。


その薄くて形のいい口から、一体何を告げられるのだろう。




「……まず、報告」


『うん、』


「あの人と……先生に会ったよ。それで、結婚するって聞いた」


『えっ、そう、なの』




サランさんと、会ったんだ。



ちゃんと話せたのだろうか。


だけどサランさんと会って、結婚することを聞いたってこともジョンハンには話していないから、どういう反応をすればいいのか戸惑う。




それに…それを聞いたってことは、ジョンハンの恋がもう叶わないって、はっきりしてしまったということで。


そんなジョンハンに、なんて声をかけよう。とりあえず、初めて聞いたふうなリアクションは取れたはず……





なんて色々考えていると、なぜか彼が笑いだした。



あれ、なんか変なこと言ったかな。




「はは、A、普通にしてて大丈夫。聞いたから、ふたりが会ってたの」


『えっ……！？』




どうやらサランさんは、ジョンハンに話したらしい。



わ、変な芝居しちゃったよ。しかもバレてたし。恥ずかしすぎる。




『……ごめん、黙ってて』


「ううん。普通言えないよ。こっちこそごめんね、困らせて」


『全然、私は大丈夫だけど、』





ジョンハンは今、大丈夫じゃないよね。


きっと、傷ついてるよね。



それでももう、私のこと必要じゃないんだ。

なぐさめさせてくれないんだ。



寂しい時、私はジョンハンのそばにいられない？





おそるおそる彼の顔を覗く。


だけどその顔は、傷ついているようにも悲しそうにも見えなくて。ただただ、穏やかで。





「A……俺ね、ちゃんと自分の気持ち伝えたよ」


『そっ、か、』


「ちゃんと、"好きだった"って」


『……え、？』





好き、だった？

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