第22話 バイト最高ー! ページ47
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《2005/12/11 11:56 あーー今日のバイトガチ辛い。クソ長シフトだし店長いるし泣 帰ったらときメモやれることを励みに行くしかないーー(°_°)》
とか掲示板に書き込んで、バイトに向かうべく立ち上がる私はピチピチの19歳。華の大学2年生。
大学進学と共に上京し、バイトに明け暮れる日々を経て学んだことはただ一つ、労働はクソということである。
いくらこれをすれば金がもらえるとはいえ、金以上に大切な何かを毎分削り取られている様な気がしてならない。
でも、働かなくては生きていけない。…クソ野郎。
空気に悪態をついていると、あっという間にバイト先に着いてしまった。
店まで家から徒歩5分だから当たり前だ。
「お疲れ様で〜す…」
従業員入口からしれーっと入って、ささっと制服に着替える。
昼からのシフトということもあってすでにキッチンはピリピリしていて、胃が痛くなりそうな雰囲気だ。
「宮原、タイムカード押したらすぐホール出て」
これから、8時間の地獄が始まる。
…私が働いているのは、都内にあるイタリアンレストラン。
単価が安い店だとウザいガキが来やすいからやめろと姉に忠告されて、少しお高めの店を選んだが
お高めだろうが労働環境はクソである。
ウザい店長、当たりがキツいパートのおばさん、意味不明なクレームしてくるクソ客…言い出したらキリがない。
とにかく、「お前らそんなに楽しそうにパスタ食ってるけどなぁ!その幸福が私の犠牲の上に成り立ってること分かってんのかよ!!」と
どっかの机の上にでも乗って叫んでやりたい気持ちを、必死に堪えて日々働いているという感じである。
客さえ来なければラクなのに…(店潰れるけど…)
料理を運び終わり、少し労働に余裕が…と思った矢先、客の入店を知らせるチャイムが鳴った。
この音が世界で一番嫌いだわ。
「(いらっしゃるなとっとと帰りやがれください)いらっしゃいませ〜!」
私はとりあえずその場でお決まりの挨拶をして、入口の方に向かった。
「いらっしゃいませ、何名s……」
一瞬、私は息の仕方を忘れた。
何、この……美男美女……
『2人で』
え、何その綺麗な髪色、その瞳。
顔ちっさ。え、身長なんぼ?スタイルの良さどした?
こんだけ異次元のビジュしてんのに何でちゃっかり同じ次元レベルの彼女連れてんの?は?
……は?
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ヤハウェ(プロフ) - Wolf @ 元フェアリーさん» 禿同 (7月15日 16時) (レス) @page48 id: 4505794e30 (このIDを非表示/違反報告)
Wolf @ 元フェアリー(プロフ) - ちょっとそのバイト店員さんそこ変わって欲しい (7月15日 14時) (レス) @page48 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
ヤハウェ(プロフ) - あい(^_−)−☆さん» お前の心臓の支配権は…僕にある…‼️チェッックメイトォォ‼️ (7月15日 8時) (レス) id: 4505794e30 (このIDを非表示/違反報告)
ヤハウェ(プロフ) - なゆさん» おっと、君は僕の使徒かにゃ??面白い!と思ったら大体僕だと思いますよ。面白いという概念を生み出しているのが僕なので(?)こちらこそあざ‼️ (7月15日 8時) (レス) @page47 id: 4505794e30 (このIDを非表示/違反報告)
あい(^_−)−☆(プロフ) - なんかすごく心がキュンとしたって言うかなんて言うんだろう深い.... すき..❤︎ (7月14日 23時) (レス) @page46 id: 86f9264a88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヤハウェ | 作成日時:2023年7月7日 2時