第14話 禪院家 ページ31
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———禪院A
1989年12月7日生まれ
その名の通り、呪術界御三家のうちの一つ
禪院家の生まれである。
家系的な位置としては、現当主(25代目当主)の従兄弟四兄弟のうちの、次男の娘。
つまり、みんな大好き俺様何様直哉様からみると、父方の再従姉妹にあたる。
ほとんど関わったことのない、歳の離れた兄が2人いて
その2人は呪霊は見えるものの、術式は所持していない。
そのためAの家族は、禪院家の中で落伍者一家という烙印を押され、除け者にされていた。
しかしそれは、Aが生まれるまでの話である。
5歳の時に発覚したAの術式は、特別だった。
ものすごく戦闘向きというわけではなく、誰が対戦相手でも有利な術式かといったら決してそういうわけではない。
しかし、五条悟に対してだけは違う。
Aは呪力特性が「無」であるため、六眼に呪力を視認されることがない。
そして、Aの術式はおそらくこの世界で唯一、無下限呪術を突破することのできる術式だった。
つまりAは、無下限呪術を発動している状態の五条悟に唯一“触れられる”人間なのである。
五条家に六眼と無下限呪術の抱き合わせが生まれたという絶望の知らせが轟いた禪院家を、希望の光で貫いたのがAの術式だった。
もちろん、悟に触れられるからと言ってAの方が強いというわけではない。
体術や呪力操作の点で優っていなければ、結局は意味がない。
しかし、どんなに体術に優れた術師がいたとしても、彼らは悟に触ることすらできない。
禪院家にとっては、触れられるというだけで、五条悟と同じ土俵に立てるというだけで、もはや十分だった。
五条悟がその絶大な力で呪術界を牛耳ったとしても、それに対抗できるカードを手に入れたということが、大きな救いだった。
術式が発覚して以降、Aには徹底的に反五条家的な教育が施された。
Aは、五条悟という脅威への対抗措置という、ただそれだけのために育てられたと言っても過言ではない。
Aの一家も、落伍者一家という汚名を返上するためにAを利用した。
小さい頃から炳の訓練に参加させ、毎日毎日、到底力の及ぶはずもない大人の術師相手に手合わせをさせた。
無下限呪術突破のその先、体術や呪力操作の面でも五条悟に劣らない術師にする、ただそれだけのために。
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ヤハウェ(プロフ) - Wolf @ 元フェアリーさん» 禿同 (7月15日 16時) (レス) @page48 id: 4505794e30 (このIDを非表示/違反報告)
Wolf @ 元フェアリー(プロフ) - ちょっとそのバイト店員さんそこ変わって欲しい (7月15日 14時) (レス) @page48 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
ヤハウェ(プロフ) - あい(^_−)−☆さん» お前の心臓の支配権は…僕にある…‼️チェッックメイトォォ‼️ (7月15日 8時) (レス) id: 4505794e30 (このIDを非表示/違反報告)
ヤハウェ(プロフ) - なゆさん» おっと、君は僕の使徒かにゃ??面白い!と思ったら大体僕だと思いますよ。面白いという概念を生み出しているのが僕なので(?)こちらこそあざ‼️ (7月15日 8時) (レス) @page47 id: 4505794e30 (このIDを非表示/違反報告)
あい(^_−)−☆(プロフ) - なんかすごく心がキュンとしたって言うかなんて言うんだろう深い.... すき..❤︎ (7月14日 23時) (レス) @page46 id: 86f9264a88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヤハウェ | 作成日時:2023年7月7日 2時