第2話 それでも無理 ページ3
灰皿にタバコを押し当てて火を消してから、少し離れたところを歩いているAと五条を呼んだ。
2人は私と夏油の声に気付いて、こっちに向かってくる。
無駄に縦にデカい五条と、私よりも少し小さいAでは30cm以上身長差がある。
カップルの理想の身長差と言われている15cmからは程遠いが、Aの女子っぽさが際立っててこれはこれでいい感じだ。
Aの隣に立つと、一般的にはイケメンの部類に入るであろう夏油ですら鳴門金時に手足が生えただけみたいな生き物に見えてくるが
五条のビジュアルならAの隣に立っても違和感がない。
2人は髪色こそ真反対だけど、顔の雰囲気や全体的なオーラがすごく似ている。
誰がどう見たってお似合いの2人だ。
ま、これを本人たちに言ったら死ぬほどキレられるんだけど。
「分かったらどっか行って。その
『お前の性格がクソだってことしか分かんねぇわ』
「は?クソなのはそっちでしょ」
会話の内容が聞こえ始める前から分かってたけど、案の定今日も2人は喧嘩してる。
「また喧嘩してんの?」とかツッコむのも、2ヶ月前くらいにやめた。キリがない。
2人が仲良くしてたら、そんときは全力でツッコんでやる。
Aは五条の隣から離れると、お疲れ〜と手を振りながら私の隣に腰掛けた。
「夜蛾先生が明日の任務に行く人を決めろってさ。私たちのうち2人でいいそうだけど、どうする?」
夏油がそう言うと、みんな嫌そうにそっぽを向く。
「誰も行きたくないならじゃんけんで。硝子は待機の方がいいから私と悟とAでやろう」
『は〜?硝子も入れろよ。三級案件くらい行けるだろ』
「じゃあ怪我人来たらお前が治せよ」
反転術式使いは貴重なもので、優先的に任務から外してもらえるからマジラッキー。
「その3人の中から2人出すならさ、悟とAでじゃんけんしたら?アンタらで任務行っても喧嘩しかしないんだからさ、夏油は確定にしてもう一人をじゃんけんで決めれば」
私の提案に、夏油は賛同した。
悟とAで行っても、絶対碌なことない。
「私明日予定ある。悟が行って」
『は?お前が行けよ。俺も予定あるし』
「どうせ大した用事じゃないでしょ」
「いいから早くやって」
夏油の言葉で2人は渋々じゃんけんして、負けたのはAだった。
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ヤハウェ(プロフ) - Wolf @ 元フェアリーさん» 禿同 (7月15日 16時) (レス) @page48 id: 4505794e30 (このIDを非表示/違反報告)
Wolf @ 元フェアリー(プロフ) - ちょっとそのバイト店員さんそこ変わって欲しい (7月15日 14時) (レス) @page48 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
ヤハウェ(プロフ) - あい(^_−)−☆さん» お前の心臓の支配権は…僕にある…‼️チェッックメイトォォ‼️ (7月15日 8時) (レス) id: 4505794e30 (このIDを非表示/違反報告)
ヤハウェ(プロフ) - なゆさん» おっと、君は僕の使徒かにゃ??面白い!と思ったら大体僕だと思いますよ。面白いという概念を生み出しているのが僕なので(?)こちらこそあざ‼️ (7月15日 8時) (レス) @page47 id: 4505794e30 (このIDを非表示/違反報告)
あい(^_−)−☆(プロフ) - なんかすごく心がキュンとしたって言うかなんて言うんだろう深い.... すき..❤︎ (7月14日 23時) (レス) @page46 id: 86f9264a88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヤハウェ | 作成日時:2023年7月7日 2時