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夏油が突然、4人で旅行しようとか言い出して
急遽5日後に静岡に行くことになった。
海に行くらしいけど、私もAも水着なんか一枚も持ってなかったから
今日は2人で街に買い物に出ている。
「濡れるの面倒臭いからイヤなんだけど。眺めてるだけじゃダメかな」
「いいよいいよ。私も水着とか着たくないし」
Aの水着姿とか絶対可愛いから、眺めて写真撮りまくりたいのが本音だけど、本人は水着を着るのに抵抗があるようだった。
…ていうか、Aはいつも肌の露出が極端に少ない。
今日みたいな暑い日でも、制服の時は長袖のブラウスを少し捲っている程度で黒ストッキングは欠かさないし
私服も大体、薄手の生地だから見てて暑苦しくはないけど、長袖にロングスカートであることが多い。
別に気になるほどじゃないけど、可愛い子って肌を出したがるイメージがあったから、なんか意外だなと思ってしまうのだ。
…日焼けしたくないのかな。
「まあでも私服で行っても汚れるからイヤだけどね」
私の言葉に、Aは少し残念そうにする。
「水着って言ってもあんな下着みたいなやつだけじゃないから。上から羽織るもの買っとけば日焼けも防げるし」
私がそう付け加えると、Aは「確かに」と言って安心したように笑った。
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補助監督が東京駅まで車で送ってくれるというのでお言葉に甘えて、4人で荷物を抱えて車に乗り込んだ。
「すみません、私用なのにありがとうございます」
『あざーす』
私がクズどもと座るからいいよ、とAに助手席を譲って、私は後部座席の窓側に座る。
道中ずっと、補助監督が「静岡ならあそこが楽しいよ、あれを見るといいよ」と色々紹介してきて、夏油だけが愛想良く返事をしていた。
しばらくして東京駅について、私たちは車を降りる。
「気をつけて楽しんできてね!変なことに巻き込まれないように」
補助監督はフラグを立てた後走り去って行った。
「あ"っつ〜〜。早く駅ん中入ろー」
今日は絶好の旅行日和と言うべきなのか、雲一つない晴天である。
雨が降るよりはいいけど、暑過ぎて死にそう。湿気もすごいし。
「そうだね。新幹線までまだ時間あるから駅の中ぶらつこうか」
夏油がそう言って歩き出すと、私たち3人もダラダラと歩き出した。
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ヤハウェ(プロフ) - Wolf @ 元フェアリーさん» 禿同 (7月15日 16時) (レス) @page48 id: 4505794e30 (このIDを非表示/違反報告)
Wolf @ 元フェアリー(プロフ) - ちょっとそのバイト店員さんそこ変わって欲しい (7月15日 14時) (レス) @page48 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
ヤハウェ(プロフ) - あい(^_−)−☆さん» お前の心臓の支配権は…僕にある…‼️チェッックメイトォォ‼️ (7月15日 8時) (レス) id: 4505794e30 (このIDを非表示/違反報告)
ヤハウェ(プロフ) - なゆさん» おっと、君は僕の使徒かにゃ??面白い!と思ったら大体僕だと思いますよ。面白いという概念を生み出しているのが僕なので(?)こちらこそあざ‼️ (7月15日 8時) (レス) @page47 id: 4505794e30 (このIDを非表示/違反報告)
あい(^_−)−☆(プロフ) - なんかすごく心がキュンとしたって言うかなんて言うんだろう深い.... すき..❤︎ (7月14日 23時) (レス) @page46 id: 86f9264a88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヤハウェ | 作成日時:2023年7月7日 2時