プロのヒモが居候先を完全に間違えた話〈中編〉【伏黒甚爾】 (ページ9)

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第１１話ページ9

時は過ぎ、明日からAさんは復職…

社畜生活がリスタートです。

「あ”〜〜無理ィィ。明日がきてほしくない…どんな嫌味言われるんだろ…仕事溜まってんだろうな…」

不安が心に収まり切らないAさん。

甚爾さんは未だに辞めればいいのに、と思ってます。

どんなに拒もうと日は昇る…

久々に６時起き。スーツを着て鞄を持ちました。

「はぁぁ…これが現実か…。

行ってくるね。生きて帰ってこれるか分かんないけど」

とりあえず、仕事にいきました。

横「久しぶりだな、A」

「(ｹﾞｯ)あ、お久しぶりです…長い間お休み頂いて申し訳ありませんでした…」

横「急病で入院してたんだって？お前がいないあいだ大変だったよ。みんな残業続きでお前の穴埋めてたんだから」

「すみません…(何で拙者の残業は許されると！？)」

横「そういえばお前の代わりに休職手続きやってた男って…どういう関係？彼氏？」

きっと高専の誰かですね。

誰かさんを彼氏と勘違いされることに対しては別にどうとも思わないのですが、今Aさんには彼氏…と呼べそうな呼べなさそうな男が一人いるので、事実そうじゃないのに過敏に反応してしまいました。

「えっ、か、彼氏？いや、そんなんじゃないですよ…彼氏なんて…いませんから///」

いる奴の顔してんのよね。

横「あぁ、そう…(前にこいつに電話した時に出た男とは違う奴だったなぁ…)」

案の定仕事は色々押し付けられましたが、いつもよりは何だかマシな感じ…頑張れば少しの残業で終わりそうです。

部長「Aくん、実はこのあとこの部署のみんなで飲み会に行く予定なんだけど」

「飲み会？これから…？」

部「あぁ。せっかくだし、復職記念に来なよ。その業務もあと少しで片付くだろう？」

「は、はい…」

好きでもないメンバーと飲み会なんてちっとも記念になりませんが、こういう時に断ってはいけないのが社会の暗黙の了解ですからね…

渋々行くことに。

甚爾さんに飲み会に誘われたから遅くなるかも、と連絡を入れましたが、そういや残業する日と大して時間かわんねぇ〜と後になって気付きました。

Aさんは少し残って業務を終わらせて、ドヨーンとした気持ちのまま遅れて居酒屋に向かいました。

会いていた席は横山の隣で、周りもあんまり好きじゃない男性社員ばかりの席だったので、Aさんの帰りたいメーターは振り切っちゃってます。