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運命の賽子遊びに戯れし狂いの子羊よ ページ7

鼻血も無事止まり、手当も出来たのでグラウンドに戻ってみると。

「お…おおぉぉ!!!」

きらきら目を輝かせながら突然声を上げた手越。既に授業が始まっており、クラスメイト達がボールを蹴りながら駆け回っている。そう。今日は…

「サッカー!今日サッカーやるんだ!うれしー!」

何を隠そう、サッカー部の手越は大盛り上がり。
ウォーミングアップでまずはドリブルしながら校庭を3周。

「…」

シゲ…お前のそんな顔見たことないよ…。
ボールに触れるのも走るのも苦手なシゲは既に顔が死んでいる。太陽の所為かな。

「これが人間の戯れか。下らぬ…。足で球を蹴って何だと言うのだ」

「サッカー全否定じゃん。やめなよ、手越の前でそれ言っちゃダメだからね」

「ふん」

兎にも角にも、やってみるシゲ。
しかしその足は不慣れでボールはあらぬ方向へ飛んでいく。まだ半周もしていないのに無駄な運動量が多すぎて、既にバテている。

「く…っ!やめだ…!」

「勝手にやめないの」

「だってっ…!すぐ変な方向にボールが…」

あ、できなさ過ぎて素がでた。
それからサッカーボールを手で掴んだかと思えば、倉庫へ片付けに行ってしまった。
本当にやめるのかと追いかけると、今度は水を飲みに校庭の端っこへ走って行ってしまった。

「出来なくて拗ねちゃった?」

「まぁ…そんなところ」

くすくす笑いながらまっすーがサッカーボールを仕舞う。

「俺も行ってこよっと!」

「あっちょっとまっすー…」

何を思ったのか、まっすーもシゲを追って走り去ってしまった。もう!気になるでしょ!

まっすーの後ろを何故かこっそりついて行く俺。
別に隠れることないのに、なんとなく忍び足になる。

「シゲ〜」

まっすーがシゲに声をかけた。
ちょうどシゲが水飲み場から出てくるところだった。

「わっ…どうしたの?びしょびしょ!」

驚く声と共にシゲの顔を見ると、顔から水を浴びたのかびしょ濡れだった。
前髪から滴る水滴、艶やかな黒髪が水飛沫と輝いて、いつもの可愛い彼とは裏腹、何故だかドキッとした。

「しっ…シゲ……?」

あまりの色気に圧倒されて、まっすーもびっくりしている。
この時ばかりはシゲの作った、宵闇の帝王の吸血鬼…という表現がぴったりだと思った。

「まっすー…」

ゆっくりとまっすーに近付くシゲ。
な、なんだかただならぬ雰囲気が辺りを包む。思わず後ずさりしてしまうまっすーに、シゲは…

「…この水道管壊れてるぅっ!」

叫び声を上げてまっすーに抱き着いた。
びしょ濡れだったのって…そういう事?
…なんだよ!ドキッとして損した!

選ばれしシャルル・ディジェムの瞳→←暗黒と甘美のエターナル・パラドックス



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chaimai#(プロフ) - イチゴタルトさん» ありがとうございます!1番!?うわー光栄です!番外編はまたネタが集まり次第...ですかね!笑 (2018年5月31日 10時) (レス) id: 66c8a59a90 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴタルト - すっごくおもしろかったです! これまでで見た小説の中で一番すきかも(笑) 番外編書いてくれると嬉しいです! (2018年5月29日 19時) (レス) id: 74a386a12e (このIDを非表示/違反報告)
chaimai#(プロフ) - 慶也さん» 最後まで読んで頂いてありがとうございます!終わりを悲しんでもらえる話がかけて良かったです…。(ノ.・)<紳士淑女の皆々様…また会おうぞ…。 (2018年2月8日 20時) (レス) id: 66c8a59a90 (このIDを非表示/違反報告)
慶也 - 完結おめでとうございます!毎日楽しみにしていた作品で、おわるのがかなしいです…。 (2018年2月8日 17時) (レス) id: 70d225106c (このIDを非表示/違反報告)
chaimai#(プロフ) - しげこさん» 最後まで読んで頂き、更にあ名残惜しく感じて頂きありがとうございます。(ノ.・)暗黒の魔界へ誘り奉る…。今宵また会おうぞ人間どもよ。……との事です。 (2018年2月8日 1時) (レス) id: 66c8a59a90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:chaimai# | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年1月12日 0時

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