懊悩煩悶コントラリー・バース ページ13
「シゲに好きな人ができたぁ？」
放課後。
部活に行こうとした手越を引き止めて、すぐに相談してみた。
そしてちゃんと根拠も添えて。そしたら、納得したのか俯いて考え込んでしまった。
「ヴァンパイアに成り切る事に夢中で恋愛してる暇なんて無いと思ってたわ」
「俺も」
やっぱり考える事は同じだな。
一体誰だろう。ずっと一緒にいるから余計に分からない。
本人が今は話す気が無いと言っていたし、調べる術も無い。
もしかしてネットで知り合った子...とか有り得る？
そうなると俺たちの心当たりの無い人物はごまんと出てくる。
「今のシゲ見てると一番可能性あるのけーちゃんだと思う」
冗談交じりに手越は笑う。
確かに仲良くさせてもらっていますよ。
だけどさぁ。
「シゲちゃんそんな趣味無いよ」
「分からないよ〜、男子校だし」
「女子に飢えるようなビジュアルじゃないだろどう考えても」
顔も頭も機能も揃ってハイスペック。
女子の目につくとこに置いてみろ。一瞬で食い殺されると思うよ。
「あんだけカッコいいんだもん、彼女なんて作ろうと思えば一瞬で作れるんだよ」
「じゃあ何をそんなに悩む事があるんだろうね？」
「それは本人しか分からないよ...」
ここで２人でどれだけ推理しようと無駄な事なのだ。
ただ、１人でこのモヤモヤを抱えているのも気持ち悪いので手越に吐き出した。いうなれば自己満である。
「ああ〜、やっぱり気になるよぅ...。でも聞いたら怒っちゃうし...。」
「ね、真剣な話」
ずいっと顔を近づけて来た。
それからやたら周りを気にしながら、小声でささやいた。
「けーちゃんはシゲがほかの人に盗られても何とも思わないの？」
「...そりゃあずっと一緒にいた友達が先に恋人作っちゃうなんて悔しいよねぇ。きっとそこからは恋人一筋で構ってくれなくなっちゃうんだろうなぁ。」
「そうじゃなくて」
手越が何が言いたいのか分からなくて思わず首を傾げる。
それからもっと厳かな声で、真剣な顔をして言った。
「友達としてじゃなくて...恋する相手として。本当はけーちゃん、シゲの事が好きなんじゃないの？」
「えっ...？」
何、言って。
動揺して、驚く程に口が動かなかった。
声も出なかった。
どうしてそんな質問をするのか？
だけどいつもの軽い態度ではなく、ただ純粋に疑問に思ったから聞く...そう捉えられた。
遅咲きのルサンチマンは修羅を歩む→←秘められし孤独のファンタズマゴリア
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chaimai#(プロフ) - イチゴタルトさん» ありがとうございます！1番！？うわー光栄です！番外編はまたネタが集まり次第...ですかね！笑 (2018年5月31日 10時) (
レス) id: 66c8a59a90 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴタルト - すっごくおもしろかったです！ これまでで見た小説の中で一番すきかも(笑) 番外編書いてくれると嬉しいです！ (2018年5月29日 19時) (レス) id: 74a386a12e (このIDを非表示/違反報告)
chaimai#(プロフ) - 慶也さん» 最後まで読んで頂いてありがとうございます！終わりを悲しんでもらえる話がかけて良かったです…。(ﾉ.･)<紳士淑女の皆々様…また会おうぞ…。 (2018年2月8日 20時) (レス) id: 66c8a59a90 (このIDを非表示/違反報告)
慶也 - 完結おめでとうございます！毎日楽しみにしていた作品で、おわるのがかなしいです…。 (2018年2月8日 17時) (レス) id: 70d225106c (このIDを非表示/違反報告)
chaimai#(プロフ) - しげこさん» 最後まで読んで頂き、更にあ名残惜しく感じて頂きありがとうございます。(ﾉ.･)暗黒の魔界へ誘り奉る…。今宵また会おうぞ人間どもよ。……との事です。 (2018年2月8日 1時) (レス) id: 66c8a59a90 (このIDを非表示/違反報告)
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