カルテ234 ページ35
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ロシ―が部屋を出てからというもの、妙な空気が漂っている
ローは部屋にあった椅子を持つとベッドのすぐ横に運んでそこに座る
相変わらず鋭い目で私を見ているが、慣れたからか特に何も感じない
徐に彼は大きな手で私の髪の一房を取り、何をするでもなくジッと見つめる
何の変哲もないただの黒髪を何故そんなまじまじと見るのかが私は分からなかった
毛先を弄れば、髪はその手から逃れる様にスルリと落ちる
自分の手から逃れた髪を追うでもなく、ローはその手で私の頬を撫でた
それは、さっき私の首を絞めたあの手と同じとは思えない程優しかった
親指で目元を撫でられて心地良い気持ちになる
「……悪かった」
「……？」
「…お前の話を……信じてやれなくて…」
あぁ…
彼は何て優しい人間なんだ
私に非があるというのに、それでも尚自分がした事を詫びる
その冷たく不敵な笑みの下は、ロシ―から受けた愛で出来ているのか
ロシ―が聞けば泣いて喜びそうだ
ローのそんな優しさに触れて、私は肩に入っていた力を抜く
自然と笑みが零れ、私はローの頬へと手を伸ばす
私の腕の長さでは指先が触れるのがやっとだが…それでも触れられた
ローは嫌がる素振りも見せず、私の目を見続けた
「…それだけロシ―の存在が大きいんだろう？10年以上経った今でも大切に思っている、それを責める必要がどこにあると言う？」
「ッ……」
「自分を責めるな、ロー。あの場はああなるのが当然だったんだ…」
「…お前が死にかける事がか……？」
「致し方ないとしか言えないな。ローがどうであれ、私はもう気にしていないんだ。これ以上引き摺り続けるのは不毛だと思うが？」
ローがした様に、私も彼の目元を親指でなぞる
隈を撫でている様が何だか可笑しくて笑いながら撫で続けた
しかしそれも、ローに腕を掴まれて終わった
流石に撫で過ぎたかと思い、謝ろうとした
だがそれは…出来なかった
「……ロー…？」
「……………」
無理矢理上体を起こされたかと思えば、次にきたのは圧迫感
背中に回された腕は、ニューゲートさんに比べれば細いのに…とても力強かった
首のすぐ横にある頭がくすぐったくて少し身を捩る
だがそれすら出来ない程に強く固定された
一瞬の出来事が、夢の様に思えた
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(経過:固定)
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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白龍 - お久しぶりです〜！ この作品に出会った当初私は中学生で不登校でした、そんな中での此処は心の支えでもありました！☺️ 今では資格も取り就職して働いています。またコメントでお話、作品を見られるのを心から待っています！！ (10月10日 2時) (
レス) id: ef42c70218 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - お久しぶりです🥰🥰私も続きとても楽しみにしています🥰🥰 (8月4日 4時) (レス) id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
立青(プロフ) - お久しぶりです立青です〜！白さんとユリシィ様(女神様)親衛隊を結成したのが昨日のように思い出せるくらい今でも大好きです！親父殿を知るきっかけとなった沼のような作品で、続きが気になり続けてます🥺 (7月29日 19時) (レス) id: 45ba2eb794 (このIDを非表示/違反報告)
白龍 - この先のストーリーを自ら考えて妄想してます☺️ (2023年5月2日 0時) (レス) id: 7ff70cdf2f (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - とても楽しみにしています。続きいつまでも待っています🥰🥰 (2023年2月16日 16時) (レス) @page47 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユリシィ | 作成日時：2017年5月1日 15時
