100%I Love You 2 (ページ8)

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小瀧があたしを好き。
とてもとても信じ難い話や。
だって学校の半分は好きになるこの高校のアイドルが。

何にも取り柄のない、別に目立ちもしないあたしを。

『あーーもう言うてまうわ、俺Aさん好きです！
付き合ってほしいです！彼女になってくれませんか！』

｢ちょ、ちょっと待ってや…｣

『待ちます！飯の時に返事ください！
それまで返事しないでください演技出来んくなるから！』

謝罪途中に告白するやつおるん？

びっくりしすぎて普通に目見れてるし。
嘘コクとか罰ゲームとかじゃないよな？
ほんまの…ほんまに…

『それであの…俺の事許してくれる？』

｢感情忙しいんやけどこっち｣

許す許さへんも遊びたいとかもなくなったわ。
そんなことどうでもいい。

けど目の前の小瀧は、主人に怒られた犬みたいな目をして
あたしのお許しを待っている。
身長20センチぐらい高いはずやのに
上目遣いが出来てんのは何でやろか。

可愛い。
男に可愛いと思ったら終わりって、誰かが言ってた。

小瀧に1歩近づいて精一杯腕を伸ばす。
前とは違う、ガチガチに固められた髪。

｢…許す。しゃーなし｣

目が輝いた。
引っ込んでいた耳がピンッと立った…ような気がする。

『よかった…うぅぅよかった！』

｢ぐぇ｣

大型犬が飛びついてくる。
でかい、苦しい、しんどい。
何でそんないきなり積極的に…

『はっ、Aさん！文化祭誰と回るん！』

｢あんたも忙しいな…特に決まってないし多分マナミたち｣

そう言うと首をブンブン横に振る。
今度はなんだね。

『俺！俺と行こ！』

｢え…睨まれるやん｣

『だいじょぶ！守る』

うん…そやな…
どうせもう小瀧への返事は決まってるし。

いいか。睨まれても。

｢…いいよ。一緒に行く｣

あたしも、小瀧が好きやから。