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バスケ部のマネージャーなりたい人なんか
いっぱいおるやろ？
小瀧が居んねんからわざわざあたしに頼まんでも
立候補絶えへんのちゃうの？
『しげっ！断られそう！どうしよう！』
｢アホお前、まだ理由聞いてるだけや！押すんや！
押してダメならもっと押すんや！｣
重岡って小瀧のコーチか何か？
『よし分かった、あのな今バスケ部マネージャーおらんねん』
｢いっぱいおってんけど皆小瀧とかメンバーのこと好きで、
告白して振られてやめてもうてん｣
『そんなん言わんでええて！』
｢だって説明ちゃんとしやなあかんやん、
ただでさえAさん説得するん難そうなんやから｣
美しい連携プレーですね。
説得難しいってことは分かってるんや。
でもな、そういう理由なら余計やりたくないわ。
全学年の女子から睨まれること間違いなしやないか。
あたしは平穏に生きたいぞ。
セ｢ なぁAまだー！？ セナそろそろ電車来るんやけど！｣
｢待ってもう行く！｣
『だめ！今日はバスケ部の見学来てもらうねん！』
｢あたしマネージャーやらん、この話終わり！｣
空っぽのカバンに急いで筆箱とファイルを入れる。
チャックを閉じようとすると、前から腕が伸びてきて。
小瀧がきゅるきゅるした目であたしを見つめていた。
メデューサのごとく魅惑的なその目は、あたしの行動を止める。
『Aさぁん…お願い…来てやぁ』
くっそ、くそくそくそ。
イケメンパワー使うの狡い！！
イケメンに弱い自分にも腹立つ！
将来ヒモ男に引っかからんようにしやな！くそ！
｢…セナ、先帰っていいで｣
セ｢ごめんな、2人はもう帰ったで！また明日帰ろ！｣
よっぽどギリギリまで待ってくれていたのか
ものすごい速度で教室を出ていってしまった。
マナミとシュリ…いつの間に帰ったんや。
｢こ、小瀧！見学だけやから！｣
『やった！行こ！しげありがとう！』
｢おー笑 とりあえず第1歩やな｣
マネージャーにはなりません。
絶対なりません。睨まれたくないので。
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作者名：カジャ
| 作成日時：2022年9月12日 21時
