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5人ほどに囲まれて
もう誰もいない教室に連れてこられた。
｢で何。確かに ' のぞむくん ' の髪触ったけど？｣
アホらし。こんな奴怖くも何ともない。
キモいだけやん。
｢ だから何であんたが気安く ｣
｢あかんの？小瀧ってあんたのもんなん？あんたの彼氏？｣
｢ ちゃうけど、ウチらは ｣
｢ならよくない？あんたらが不快に思ったとしても
マナミを突き飛ばす理由にはならんやろ｣
法律で小瀧に触んなって決められてんならこの状況も分かる。
けどこいつら、自分の考え押し付けて強要してるだけ。
｢ …ムカつくなお前 ｣
構えられた手のひらがいい音を立ててあたしの頬を打つ。
髪を引っ張られて、化粧の濃い顔面を間近で
見なければならない状態に。
｢ あんま調子乗んなよ、しばくぞ ｣
何本か髪が抜ける音がした。
痛い。でも、屈さない。
何の関係もない友達を突き飛ばすようなやつには絶対、
『Aさんが俺らのマネになりたない理由よー分かったわ』
声が聞こえた方に顔を向ければ、腕組みをして
扉にもたれている小瀧がいた。
その顔は、とっても怖い。
｢ の、望くん…ちゃうねん、これはさ ｣
マ｢え〜何がちゃうのぉ？
さっきも私突き飛ばしたくせにさぁ、痛かったなぁ〜｣
小瀧の後ろからひょこっと現れたマナミ。
そうか…呼びに行ってくれたんや。
ツカツカ歩いてくる小瀧があたしの腕を優しくとった。
『金輪際Aさんと俺に近寄ってくんなよ。
あとその香水きもいしやめた方がええで』
痛恨の一撃を繰り出した。
口をパクパクさせて何も言えないやつらをほって、
あたしは小瀧に引っ張られる。
その後ろからマナミは、
ふふんと誇らしそうな顔をしながらついてきた。
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作者名：カジャ
| 作成日時：2022年9月12日 21時
