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小瀧がよっこらしょ、とおっさんみたいなこと
言いながら壁にもたれて座る。
『なぁなぁ、パンツ見えそうやで、座らんでええの？』
｢は、見んな見んな！てかそんな短ないし｣
勢いで慌ててあたしも隣に座った。
『あー残念。見たかったのに』
｢アホやろ｣
ははっ、と爽やかに笑う。
あー、今絶対目くしゃってなったんやろな。
ちょっとだけ見たかったかも。ちょっとだけ。
『そういえばさぁ、来週文化祭で何やるか決めるらしいで』
｢あぁ。もうそんな時期？｣
『Aさん何やりたい？』
文化祭か。去年は焼きそばやったっけ。
皆で法被着てハチマキ巻いて結構楽しかった。
｢小瀧おるし劇とかやったら超満員なりそうやけどな｣
『え、いいやん劇。何やる何やる？』
思ったより乗り気で来てくれるやん。
でも大きい目でこっちを覗くな。
｢んー…ウケやすいのはディズニープリンセスの話とか…｣
『いいやん！俺王子やりたい！』
｢そら小瀧がやらな誰も来やんやろ｣
『Aさんお姫様やる？』
｢やらんわ観客マイナスやん｣
小瀧が集客した分が全部出ていくわ。
劇をやるクラスは体育館が貸してもらえる。
わりかしクラス全員に役割が与えられるし達成感もあるし
劇良いと思うけど…
まぁ皆がどう言うかですよね。
『Aさんにお姫様やってほしいけどな…』
｢こんな可愛げない女が無理やって。モカちゃんとかやろ｣
『俺夢原よりAさんのが可愛いと思うもん』
｢…目腐ってんちゃうん｣
なに、なに言ってんねんこいつ。
何やねんいきなり！
『ん？照れてる？笑』
｢んなわけない｣
『でも耳赤いで？』
｢うるさいうるさいあほ｣
何やねん迫ってくんな！
さっきより覗いてくんな！
『はは笑 やっぱ可愛い、Aさん』
こいつさ、何？
自分の顔面の破壊力分かって言うてんの？
あたしの心臓揺れっぱなし。
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作者名：カジャ
| 作成日時：2022年9月12日 21時
