脳内お花畑ﾟ｡ﾟcss (ページ1)

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入学式。

桜が風で散る下で受け取ったクラス分けの名簿。

目を通しながらなんとか校内マップ通り教室の前まで来たはいいけれど。

『…最っ悪……』
誰にも聞こえない声で呟く。
こんなことがあっていいのだろうか。

友達が誰一人居ない中で、まだ垢抜けない私が一人で佇んでいると、

「邪魔、」

教室のドアの前で立ち尽くしていた私に冷たい声を掛けたクラスメートであろう男の子。

二人組で、背は私よりも低い。
私と同じくらいの背の方は、春だというのにもう真っ黒に焼けていて、ヘラヘラと笑うスポーツ系男子だと見られる。

そしてその隣の「邪魔」なんて言いやがったちっちゃい方。

少し色が薄い髪はサラサラで、肌は女の子かというほど真っ白、そして今にも折れそうな細い手足。

そしてマスクをしていて表情はよくは分からないけど、色白くんは私を下から睨んでいるように見えた。

男子が苦手な私は圧に圧倒され、何も言うことなくその場を離れ、自分の席につく。

することが無さすぎてもう一度名簿を見返してみたけど、友達は本当に一人もいなかった。

「同じで本当に良かった！」
「今年もよろしくね！」
「きゃーっ、カホいるじゃん！」
「え、ミナミもおんなじ？！」

はじめは静かだった教室も、人が増えるにつれて騒がしくなっていく。
次第に教室の後ろには同じ中学校出身と見られる女の子達が幾つかのグループで集まりだす。

それが余計に私を不安にさせるのに。

やだな。

高校生活のスタートがぼっちじゃ後々まずいのではないか。
集団でいじめられることになったりしないだろうか……。

そう不安に押し潰されそうになりながらも、その日はなんとか同じ中学校出身の面識は有るけど話したことのない女の子のグループで過ごした。