きみはペット（緑）３

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「あ、でもあの人
たぶん俺のこと、Aちゃんの彼氏やと思ってるで」


唐突なたつの言葉に、飲み干そうとしてたスープを吹き出しかけた。


それはなんとか阻止できたけれど
代わりにスープが変なところに入って
げほげほと可愛げのないむせ方をした。


へーき？って身を乗り出して心配してくれたけれど、それを制して


「どうゆうこと？」


じろ、とたつを見上げる。


「さりげなーく俺が彼氏のテイで喋ってはったのを、さりげなーく肯定したから」


ごちそーさまでした、って手を合わせるたつ。


「いいやん、彼氏と住んでるってなんも不思議ちゃうし、それ以上詮索もされへんし」


な？って笑うたつの笑顔はいつになくイタズラっぽくて

わたしは逃げるようにたつのお皿と私のマグカップを持って洗い場に向かった。


「Aちゃん」


「んー？」


泡立てたスポンジでお皿を洗いながら、たつに背中を向けたまま返事をする。


「あのニシキドさんて人と仲良いの〜？」


「仲良いっていうか、同期だし」


なんでたつがいきなりそんなこと訊いてきてのか分からないけれど、とりあえず答えると


「もしかして前に上着かしてくれたっていう人？」


間髪入れずに質問攻撃。


「そうだけど」


って認めたら


「ふーん」


なんか、拗ねたような言い方で返事したっきり
私が食器を洗い終わるまで話しかけてこなかった。

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