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１２月２１日。
最後の個性抽出が終わり、クリスタルちゃん(脳無の名前だそうだ)の背中には青の水晶が完成していた。
抽出が終わった瞬間に緊張が走る。
「返してもらえます？腕」
「そういう取引じゃったからな。
ほれ」
放物線を描いて飛んだボトルをキャッチし、中身を確かめようとした瞬間に口からあの黒い液体が溢れた。
「すまんがとっとと帰ってもらう。
死柄木を入れ替わりにこっちに転送させねばならんからな」
このタヌキじじいめ、と言いたかったが口内がドロドロの液体で満たされているため声にならない。
視界が暗転し、奇妙な浮遊感とともに別の場所へと吐き出された。
アスファルトの上を転がり、周囲を見上げた。
「…ここって」
雄英の正門の真ん前だ。福岡に戻されなくて良かった。
時刻的に昼前といったところか。
________________ピー
微かな起動音が、手元のボトルの上部から発された。
「？！」
咄嗟にガラス部分を叩き割り、廻の腕を掴み出すとボトルの残骸を思い切り上空へ投げ上げた。
予想通り、それは爆発した。
爆発自体はそこまで大きくないが、腕一本吹っ飛ばすには十分な火力だ。
降り注ぐガラス片から腕を庇いながら顔をしかめる。
「あのタヌキじじいが……まぁ“これ”は本物みたいだし軽い嫌がらせみたいなものか…」
廻は、左腕の肘の内側に二つ並んだ黒子がある。
この腕にもそれがある。
複製とは思えない生々しさと、血液の代わりに循環させられていた臓器保存液が溢れている。
早いところ保存手順を踏まないと。
「____________やっと取り戻した」
廻の腕。
口が勝手に釣り上がっていた。
____________________________________
相澤side
昼休み、昼食代わりのゼリー飲料を飲んでいるといきなりセキュリティが作動した。
正門付近で爆発のようなものがあったと聞き、すぐ近くにいた俺が真っ先に向かった。
そこで見たのは、正門前で人間の腕の一部を掴みながら恍惚とした表情を浮かべるAさんだった。
_______行方不明の彼女が何故ここにいる。
その腕は、この１ヶ月どこで何を、いやそれよりも。
あの表情は………？
ふ、とこちらに気がついたAさんが駆けてきた。服装は攫われた時と変わっていない。
こちらが質問する前に口を開かれる。
「アイスボックスと氷と生理食塩水貸してください！あとビニール袋」
「、あ。はい」
思わず普通に返事をしてしまった。
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乾 巽(プロフ) - 諸行無常さん» すっきりしてもらえて良かったです！テンション上がってて今冷静になりましたw (2020年1月31日 20時) (
レス) id: a83f0b56fb (このIDを非表示/違反報告)
諸行無常(プロフ) - 全然気づいてなかったです！時系列どのあたりなんだろうって気になってたのでスッキリしました！ (2020年1月17日 23時) (レス) id: eaf6a162a2 (このIDを非表示/違反報告)
乾 巽(プロフ) - 澪さん» やったあ！仲間ですね！ (2020年1月17日 23時) (レス) id: a83f0b56fb (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 私も氏子さんのもしかしてと思ってたので仲間がいてうれしいです (2020年1月17日 23時) (レス) id: 75338ea4b0 (このIDを非表示/違反報告)
乾 巽(プロフ) - BT21 さん» ありがとうございます！オバホにどうしても幸せになって欲しくて…！辛さを乗り越えハピエンに辿り着けるよう更新頑張ります！ (2020年1月16日 5時) (レス) id: a83f0b56fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：乾 巽 | 作成日時：2019年12月30日 3時
