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「…なんだ」
死柄木の不機嫌な声に目を伏せ、かちゃり、とうちの若い衆の側に転がる個性破壊弾を拾い上げる。
わずかに残っている服も拾い上げ回収した。
「弔くん、私刺せるよ。このおばさん…刺すね」
「駄目だ。……覚えておけ、お前らの捨て駒の肉壁とうちのオカマは等価じゃねぇ…そのツケを払うのを忘れるな」
「…刻んでおく。
でもね、彼…彼女が貴方達の仲間だったように、私にとっても彼は捨て石じゃなくて仲間だったの」
例え廻が使い捨てたように見えても、ちゃんと仲間だったのだ。
「…そうかよ。その弾丸、噂の個性破壊弾、お前らが発端だったのか。
サンプルに寄越せ」
「…どうぞ」
出て行く道すがらトゥワイスに弾丸を放って寄越しその場を離れた。
マスク越しでも喉に張り付く血の匂いと埃っぽさも相まって手や首にちくちくと痒みが広がっていた。
クロノ達に追い付くと持っていたレスタミンを廻に渡した。
血の匂いがマスクにこもる。
気持ちが悪い。
敵であれ味方であれ、誰かが死ぬのを見るのも、自分で殺すのも気分の悪いものだ。
マスクの中でカラカラと転がる発信器を取り出そうとマスクに手をかけると、ブツン、とバンドが千切れた。
「あ。壊れた」
「手入れ不足じゃありやせん？」
「そうかな…ちゃんと手入れしてるんだけど」
嫌な予感の前触れでなければいいんだが。
ーーーーー
これ以下テンションヤバみ注意↓
屋敷に戻り、風呂が沸いたチロチロリン、という音に素早く反応してソファーから立ち上がる。
血のついた服は部屋着に着替えたが、それでも気持ち悪い。あと埃で全身痒い。
早く風呂に入りたい。
「「風呂入ってく、る…」」
廻と同時に言い、互いに「っ？？」と顔を見合わせる。
「俺先だろ」
「血止まるまで入れるわけないでしょ」
「俺の方が血被ってんだぞ」
「私だって血埃で炎症出てるし」
「いつも俺が先だろ」
「いつもは譲ってるの」
静かに睨み合っているとクロノに呆れたように言われる。
「Aは肌のことになると譲りやせんもんね。
別に一緒に入れば良いでしょう、恥ずかしがる歳でもねぇんですし。何のためにあんだけ風呂が広いと思ってるんで？」
屋敷の風呂は温泉か、というくらい広い。五、六人余裕で入れるしシャワーも四つある。
小学生の頃は親父さんと廻と玄野と四人で入っていたこともある。巻理さんは嫌がってたから入らなかったけど。
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乾 巽(プロフ) - 燈@トランペットさん» ありがとうございます！うわぁ恥ずかしい…、スペルミスです…。コメント嬉しいです、更新がんばりますね！ (2019年12月17日 19時) (
レス) id: a83f0b56fb (このIDを非表示/違反報告)
燈@トランペット(プロフ) - 突然失礼します！「HAR DATA」の「HAR」のスペルは“彼女の”って意味で使っているのなら「HER」ではないでしょうか。(HARを意図して使っているなら、私の知識不足なのでゴメンナサイ) この小説とっても面白いので更新頑張ってください！応援してます。 (2019年12月17日 19時) (レス) id: bd1442fb11 (このIDを非表示/違反報告)
乾 巽(プロフ) - 刹鬼さん» ありがとうございます！コメント、とても嬉しいのでなんか思うところがあったらバンバン言ってくださると嬉しいです！ (2019年12月14日 8時) (レス) id: a83f0b56fb (このIDを非表示/違反報告)
刹鬼(プロフ) - 初コメ失礼します。面白くて思わずクスッと笑ってしまったり、ドキドキしながら読ませて貰っています。これからも頑張って下さい、応援してます。長文、失礼致しました (2019年12月14日 1時) (携帯から) (レス) id: 363b2bec95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：乾 巽 | 作成日時：2019年12月3日 18時
