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笑顔、8個 ページ8

◎青









「心因性失声症…」







お医者さんから言われた病名を繰り返して言ってみる。




言葉に出しても、その病気を実感することは不可能だ。




なぜなら、心因性の原因で声が出せない病気だから。




声が出せなくなる、なんて自分にはとても想像がつかない。




風邪を引いて喉をやられ、声が出なくなったことはあるが、それはせいぜい2、3日の話だ。




風邪が治れば確実に声は出せるようになるし、そもそも今まで自分はそれほど大事になるような風邪を引いていない。









静かに涙を流しながら顔を歪ませるマルを見て、何かがあったと確信した俺は、すぐにナースコールを押した。




かくいう俺も、その時は混乱しすぎて、マルになんて声をかけたか全く覚えていない。




咳をしすぎたせいで息が上がり、さらには倒れた本人が何故か泣いているこの状況で、落ち着いていられるわけがない。




すぐに看護師さんが来て、俺は病室から追い出され、廊下で待つこと20分。




白衣を着た、恐らく先生だろう人が来て、話をしてくれた。




芸能人であることを気にしてくれたのか、マルが入院してるのはほとんど他の患者さんがいない特別な病棟だったから、そのまま廊下で話すことが出来た。









曰く、咳は薬を投与したから徐々に治るということ。




だが、マルはストレスや心的外傷による心因性失声症だということ。




いつ声が出せるようになるかは分からないということ。




治るのか治らないかは、本人の意思によるということ。









先生がいなくなって、廊下には今自分しかいない。




静かな空間は、じっくり考えるには最適だった。








今思えば、俺は、俺たちはマルの心に何も寄り添えてなかったのかもしれない。




とりあえずいじって、笑いを取らせる。




気付かないうちに、道具のように扱っていたのかもしれない。




決して罵声などは浴びせていない、それが本人にさらに圧力をかけてしまっていたのかもしれない。




マルのあの笑いは、無理をしていたのかもしれない。




考えては考える程、色々思考があちこちに飛んでしまって、キリがない。




とりあえず、メンバーにマルのことを連絡することにした。





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作品ジャンル:タレント
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(プロフ) - 作った際に、URLを載せますので、もうしばらくお待ちください。 (2018年9月25日 16時) (レス) id: dc5d93cb9d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お久しぶりです。作者の別アカウントです。私の不注意により、小説にメアドを設定しないままログアウトし、作ったアカウントすらも忘れてしまうということをしてしまいました。後日、このアカウントで全く同じ小説を作らせていただきます。 (2018年9月25日 16時) (レス) id: dc5d93cb9d (このIDを非表示/違反報告)
トマトマトマト - この小説大好きです!無理せず、更新頑張ってください!待ってます。 (2018年7月27日 0時) (レス) id: e44bb1476c (このIDを非表示/違反報告)
まるたんたんめん。(プロフ) - このお話すごい好きです。更新楽しみに毎日まってます!これからも頑張ってください!! (2018年6月6日 22時) (レス) id: 1ad5395822 (このIDを非表示/違反報告)
エイトレンジャー - こんにちは!とても面白いです!投稿頑張ってください!応援します! (2018年5月31日 19時) (レス) id: 24ec34a921 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れーる | 作成日時:2018年5月30日 18時

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