笑顔、７個 ページ7
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ピッ、ピッと規則正しい電子音が聞こえる。
目をゆっくりと開くと、強い白い光が襲ってきた。
目を細めて、ピントを合わせれば、部屋の天井だということが分かる。
暫くじっと眺めていれば、強い消毒液のにおいが鼻をかすめた。
ということは、ここは病院か。
嫌な夢を見ていたようで、少し気分が悪い。
俺は、なんで病院におるんやっけ。
意識が朦朧として、答えにたどり着くのに何十秒もかかってしまう。
あぁ、そうや。
俺、咳がひどくなって、迷惑かけたんや。
「 」
？
俺は確かに、謝らんと、と声に出したつもりだ。
「 」
あー、あーと喉を震わしても、出るのは細い息だけで。
考えたくない。
声が出なくなったなんて。
これやったら、ほんまの、役立たずやん。
「げほ、げぼげほ…」
思い出したように咳が激しくなる。
仰向けの状態で体を丸めることができないから、どんどん酷くなっていくばかり。
咳は、声が出なくてもできるんや。
こんな状態なのに、呑気にそんなことを考えてしまって。
でも、頭に浮かんだその呟きはすぐに消されて、代わりにどんどん咳が激しくなっていく。
きつい。辛い。
誰か、たすけて…。
「マルっ」
名前を呼ばれるだけで分かった。
この声は、ヤス。
長年一緒にいて、コンビを組んでいたこともあったから声だけで分かってしまう。
ヤスは俺の体を起こして、ゆっくりと背中をさすってくれた。
その手が温かくて、大丈夫大丈夫とかけてくれる声が優しくて、涙が出そうになる。
手の動きに合わせて息を吸って、吐いてを繰り返せば、咳は治まった。
「マル、おはよう」
迷惑をかけてしまったのに、俺に微笑んでくれるのは何故だろう。
安心そうに笑うヤスに、俺はただ涙を流して俯くことしかできなかった。
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れ(プロフ) - 作った際に、URLを載せますので、もうしばらくお待ちください。 (2018年9月25日 16時) (
レス) id: dc5d93cb9d (このIDを非表示/違反報告)
れ(プロフ) - お久しぶりです。作者の別アカウントです。私の不注意により、小説にメアドを設定しないままログアウトし、作ったアカウントすらも忘れてしまうということをしてしまいました。後日、このアカウントで全く同じ小説を作らせていただきます。 (2018年9月25日 16時) (レス) id: dc5d93cb9d (このIDを非表示/違反報告)
トマトマトマト - この小説大好きです！無理せず、更新頑張ってください！待ってます。 (2018年7月27日 0時) (レス) id: e44bb1476c (このIDを非表示/違反報告)
まるたんたんめん。(プロフ) - このお話すごい好きです。更新楽しみに毎日まってます！これからも頑張ってください！！ (2018年6月6日 22時) (レス) id: 1ad5395822 (このIDを非表示/違反報告)
エイトレンジャー - こんにちは！とても面白いです！投稿頑張ってください！応援します！ (2018年5月31日 19時) (レス) id: 24ec34a921 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れーる | 作成日時：2018年5月30日 18時
