【wrwrd】マスターの一週間【男主】

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調理場の方に行って冷蔵庫を開ける。そこには何種類かの瓶が入っていてその中の一つを取り出す。それは先日カフェで次のスイーツに使うために作っておいたものだ。何かに使えるかなと持ってきたがちょうど良いだろう。

もう一つ、今度は冷凍庫からバニラアイスを取り出して、棚から出しておいたガラスの器にアイスをディッシャーですくい盛り付け、さらに瓶に入っている果実を取り出しアイスの周りに盛り付けていく。最後にその瓶に入っているシロップを少しかけ、ミントの葉を飾り、器とスプーンを持って待っているオスマンに持っていく。

食堂に入るとオスマンが待ってましたと言わんばかりのキラキラとした視線をこちらに向けている。Aはつい癖でカフェでの対応をしてしまった。

『オスマンさん、お待たせしました。
桃のコンポート、バニラアイス添えです』

「おぉ…！さすがAさん…早速頂きます。」

バニラアイスと桃をスプーンすくう。桃はよく煮込まれているからか柔らかくスプーンでも切ることができた。口元に持っていくとふわりと桃の香りがした。オスマンは匂いを少し楽しみ、口に運ぶ。しばらくゆっくりと味わうように嚙みしめると幸せそうな、満足げな笑みを浮かべる。

「うまいわぁ…！コンポート久しぶりに食ったけどやっぱりええなぁ。」

『作り方自体は簡単ですし、保存もきくのでご自分でも作れると思いますよ？』

「そんな〜せっかくAさんがいるんやからこの一週間の三時のおやつはAさんにお願いしたいわぁ〜」

な？と肯定させるように聞いてくるオスマン。グルッペンも甘党だから今度は二人で食べに来るとコンポートを食べながら話すオスマンに、Aは少し苦笑してしまった。
あぁ、もう一つ仕事が増えたと思ったがまぁ美味しそうに食べてくれること自体は嬉しいからまぁいっかと思い直す。

Aとオスマンの間に流れるゆったりとした時間がお腹を空かせた狂犬たちに壊されるまで、あと三分。

------あとがき--------

マグネシウムです。
オスマン編はコンポートでした。
コンポートは林檎とか桃とか、フルーツを砂糖と水で煮たものです。ものによってはワインとかレモン果汁とか入れるらしいです。美味しいですよね。

少しずれますがサングリアを少し炭酸で割ったものもとても美味しいです。特に一緒に入れてるフルーツが。少ししゅわしゅわしてとても美味です。関係なくてすみませんでした。

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