◇ ページ37
◇
「あなたたち、守秘義務、という言葉ををご存知ですか？ 楽をして良い点を取りたい、落ちこぼれになりたくない、テスト勉強なんてせず可愛い彼女とイチャイチャしていたい……。今回、期末テストで僕を頼ったバカ……いえ、みなさんの事情はさまざまでしたが……誰が、どんな事情で、どんな契約をしたか……などというプライバシーに深く関わることを僕がペラペラと他人に喋ったりするわけがないじゃないですか。僕はとても誠実な男ですから」
「ねえ、Aさん」とAに問いかけながらアズールは微笑みを向ける。
その笑みは先日恐怖を感じた視線に似ており、Aは思わず目を逸らしエースの胸に顔を埋めた。
「フフ……本当に可愛らしい。ほら、契約書127ページの秘密保持契約についての約款があるでしょう。僕はそれを守ってるだけのこと」
「じ、じゃあテスト対策ノートの担保に預けたオレ様の火の魔法は、どうなるんだゾ？」
「そ、そうだ。僕の水の魔法は？」
「オレのユニーク魔法返してくれよ！」
生徒たちの口からは○○の魔法、ユニーク魔法の言葉が出てくる。
どうやらグリム同様、彼らもテスト対策ノートの担保として自慢の能力を差し出したようだ。
「おやおや、みなさん。契約条件をもうお忘れで？ 【期末テストの対策ノートを渡すかわりにあなたの自慢の能力を1つ僕に預けてもらう。あなたが成績優秀者上位50位以内に入れば能力は返還し、さらに卒業まで全てのテスト対策ノートをあげましょう。でももし、あなたが50位以内に入れなかった場合は……卒業までのあいだ、僕に絶対服従の下僕となる】……とね」
『そんな……っ』
「契約上、すでにみなさんの身柄は髪の毛1本まで僕のものです。つまり、能力を返す返さないも僕の自由だ」
「そんなんアリかよ！」
「さっきから聞いてりゃ…どいつもこいつも気に入らねぇ！！」
「「『ジャック！？』」」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 215人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ここ(プロフ) - 星猫さん» 星猫さんの謝罪、受け取りました。 (2021年4月17日 13時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - ここさん» 私の自業自得で貴方にも迷惑させて、誠に申し訳ありません。頑張って下さいね。 (2021年4月17日 9時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
とんどん - ここさん» 遅れてすみません、、いえ、伝わりました！ありがとうございます、！ (2021年4月7日 22時) (レス) id: 52e7dcc672 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - どんとんさん» CSSを配布されている方のページに分かりやすい説明も載っているのでそちらも参考にされてみてくださいね^ ^私の説明は分かりづらいと評判でして(^_^;) (2021年4月6日 22時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
どんとん - ここさん» ありがとうございます、！やってみます、、！ (2021年4月6日 22時) (レス) id: 521a74f5be (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ここ
| 作成日時：2020年11月26日 9時
